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"世界の野球"ヒマラヤを北に望む国ネパールの野球「ピンチはチャンス」

2022年2月14日

文・写真=NPO法人ネパール野球ラリグラスの会(小林 洋平)

 前回のコラムではネパールで12月に行われた野球イベントについて紹介した。そこでも述べたように12月の段階ではコロナ禍の状況も落ち着きを取り戻していて、ネパールの野球の活動も停滞から抜け出せるものと思っていた。しかし、今年に入ってからオミクロン株の感染拡大により状況は逆戻りしており、2月中旬現在で徐々に落ち着きを取り戻したとはいえ、停滞から抜け出せない状況にある。

 このような状況の中、ネパールでは野球のみならずスポーツ界全体に大きな問題が起きている。その問題というのは、ネパールのスポーツに関する政府機関である国家スポーツ評議会(NSC)の会長が2ヶ月以上にわたり空位になっているという事態である。ここでは事態の経緯についての詳細は述べないが、この事態によってNSCの業務が滞っており、ネパール国内に様々な影響を及ぼしている。野球に関して言えば、ネパールにおける野球の統括団体であるネパール野球ソフトボール協会(NBSA)では一昨年に役員の改選選挙が行われる予定であったが、コロナ禍で延期されていたことに加え、この問題でいまだに実施の目処が立っていない。このようなことは野球以外のスポーツでも起こっており、どの競技団体も動きがとれない状況のようである。

 私たちはこれまでもNBSAとともに活動を進めてきており、過去にはネパールで大地震が発生するなど活動が困難になる時もあったが、昨今のコロナ禍や上述のNSCの問題で、現在はそれ以上に厳しい状況になっている。活動を始めてから22年、現地の自立を目指して「協働」というテーマで共に活動を進めていく中で、私たちは「待つ」という姿勢も大切であると考えてきたが、2020年以降は計画していた事を一切進めることができず、歯がゆい思いをしている。先が見えづらいとはいえ、この状況を抜け出すのをずっと手をこまねいて待っているだけでは未来を切り開くことはできない。しかしながら、現地の人たちだけでこの難局を打開するのは困難なのかもしれない。未来を切り開くため、私たちや在日ネパール人、そして、これまでの活動を通して築いたネットワークを活かしてともに難局打開のために行動していかなければならない。この難局をマイナスと捉えるのではなく、以前にも述べたように(2020年12月25日付「迫られる変革」参照)、改めてゼロベースで進めていくきっかけができたと考えて、ポジティブに捉えている。ネパールだけを動かすという考え方だけではなく、より広く考えて、誰のために、何のためにやるのかという目標を今一度明確にして活動に取り組んでいくことが重要である。

 活動の広がりという観点では、昨今はオンラインで講演や学生たちと交流する機会が増えている。先日も大分県別府市で立命館アジア太平洋大学(APU)の硬式野球部の学生らと交流する機会があった。APUの硬式野球部はスリランカとの関係が深く、2015年からスリランカ遠征を行って現地で野球道具を寄付したり野球教室を開催したりするほか、過去にはスリランカの高校生チームを日本に招くといった交流活動を行っている。今回は、その硬式野球部の学生からネパールに対する野球道具の寄付の申し出があり、別府市民球場・稲尾和久記念館でその引き渡しを行ったほか、互いに活動を紹介し合うといった交流を行った。当日はAPUの卒業生で国際審判員でもあるスリランカ出身のスジーワ・ウィジャヤナーヤカ氏らも同席し学生との交流に加わった。それぞれ関係の深い国は異なるが、野球を通じた国際交流という点では同じであり、お互いに協力してアジアの野球発展に貢献できれば嬉しい。そして、今後も様々な機会を捉えてこのような人々と繋がりを持ち、寄付された野球道具を現地に届けることで活動の輪を広げていきたい。しかし、野球道具を現地に届けることが目的ではなく目標達成のための一つの手段でしかない。重要なのは、これらを活かしてネパールやアジアの野球を発展させていくことなのである。

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