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"世界の野球"インドネシア野球「第11回 BFA U-18アジア選手権 Vol.4」

2016年9月27日

文・写真=野中 寿人

 テクニカルアドバイザーとして帯同した、今回の、第11回 BFA U-18 アジア選手権での目的の1つに、次世代のTOPチームに大きな関係を及ぼす、野球先進国の中国代表チームを加えた、野球途上国の他国代表チームを分析することを含んでいました。この項では、アジアカップや東南アジア競技大会でも対戦をする、香港・フィリピン・タイについて、大まかな部分で記してみます。

 ではまず香港代表について、今大会でフィリピンに勝ち5位という成績を収めた通り、コンパクトにまとめられた良いチームでした。身体構造的には、華僑系という部分から、チャーニーズ・タイペイや中国の選手と同じ様な動きが出来るはずで、その意味からも、個人的に香港については2009年時より注目をしていました。今大会でその兆しを垣間見た気がします。TOPチームは数年後には確実に野球途上国の上位に浮上してくることでしょう。また、次回のU-18アジア競技大会についても大きな期待が持てると判断致します。

 次に、フィリピン代表についてですが、今大会出場のフィリピンもベストメンバーで構成はされておらず、TOPチームとは異なり、メンバーの構成内に裕福な家庭の選手を数名入れ込み、その親にチームのスポンサーとなってもらっています。ただ、野球の土壌が広いフィリピンということもあり、それなりのレベルで選手構成が出きるのですが、今大会では、練習量の少なさからチーム全体にコンパクトさが出し切れていない状態であり、その結果としての6位であったと思います。いずれにせよTOPチーム、U-18共に、野球途上国の上位チームであることは変わりありません。

 続いてタイ代表について。今大会は7位に甘んじましたが、伸びしろが非常に大きく、指導者と選手が見事に一体化していたチームという印象が強いです。TOPチームは2009年ごろまで活躍した実力の高いシニア選手が引退をし、昨年の東アジアカップでも中間層の選手が今ひとつのレベルでしたが、このU-18の年齢が上に行くに従い、大いに野球途上国の上位に食い込んでくる可能性を感じました。また、次回のU-18アジア選手権でも、メンバー構成が、今回とほぼ変わらない為、非常に期待ができると考えます。

 いずれにせよ、野球途上国の課題は投手力と守備力が大きな問題となりますが、今大会での、野球先進国の下位である中国代表が良い例で、今大会での投手力は、確実に向上を見せていると判断します。中国のMLBアカデミー所属の選手も多くチーム内に入っており、育成においての成果を証明しているのではないでしょうか。今後は、華僑系の身体構造と欧米式的な野球動作の融合がどこまで適応できるのか?この部分に注目をしたいと思います。
 ブラジルのアカデミーや、中国のMLBアカデミーの例を見ても、やはりアジア圏の野球途上国に、出来れば、日本を主体としたアカデミー的な機関を構築して欲しいものです。

 最後に、U-18インドネシア代表についての内容は前項までで記させて頂きましたので、この項では、細かい部分は省略をさせて頂きますが、収穫としては、現地に残してきたU-18カテゴリーのベストメンバーを入れたと仮定しても、中国や香港、フィリピン、タイと比較をしてもやはり育成が遅れているという事実を国内に明確に証明することができたことです。特に投手育成の欠如が大きな問題点です。当然、投手育成については1年や2年では無理であり、本腰を入れて数年間の育成が必要になることでしょう。そして、やはり、現地人指導者の育成が急務になります。この部分は選手育成よりも先とも判断しており、年末にかけて、現地人指導者育成の為のプログラム/日本での修行プログラムを、開始していきます。

日本人監督の挑戦
著者プロフィール
野中 寿人(のなか かずと)
1961年6月6日生。日大三高野球部在学3年の夏に西東京代表にて全国高等学校野球選手権大会に出場。
その後、日本大学体育会硬式野球部へ進学。日本大学では1年の秋から体調を壊し2年間の休部をし、現役野球人生を終える。大学卒業後は、フィリピン、サイパンなどで仕事をし2001年にインドネシアのバリ島へ移住。2004年からバリ島の子供達に野球を教え始め2005年にリトルリーグを発足。2006年にはバリ州代表監督に就任、また、クラブチームを発足。2007年にはインドネシア代表ナショナルチームの監督に就任。2007年のSEAゲームスで銅メダル、2009年のアジアカップで優勝、同年のアジア選手権大会へ出場。その後、インドネシア代表ナショナルチームの監督を辞任し、地方州底上げの為に、東ジャワ州代表監督に就任。2011年のインドネシア国体予選で準優勝、2012年のインドネシア国体前哨戦で優勝、同年のインドネシア国体決勝大会で銅メダル。そして2014年からインドネシア代表ナショナルチームの監督に復帰をし、2015年の東アジアカップで準優勝。

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