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"世界の野球"インドネシア野球「第11回 BFA U-18 アジア選手権大会 参加」

2016年7月19日

文・写真=野中 寿人

 今年の8月30日から9月4日までの期間、台湾の台中市で「第11回 BFA U-18アジア選手権大会」が開催されます。当初、オープンエントリーの時点で20か国の参加希望があったというこの大会ですが、その中から日本代表、チャイニーズ・タイペイ代表、韓国代表、中国代表、パキスタン代表、フィリピン代表、タイ代表、香港代表という合計8つの国と地域が参加候補となりました。しかし、パキスタン代表が、U-18のチームを編成出来ないことから枠から外れ、8か国目としてインドネシア代表が当確となりました。

 インドネシアとしては、2010年から2012年までの期間、資金難からトップチームがWBSC世界野球ランキングに反映する国際大会への参加辞退を繰り返し、この影響から前回のBFA U-18 アジア選手権大会へ参加出来なかったという事実からも、今大会はどんなことをしても参加をしなくてはいけません。
 運営組織の正常化を証明する意味からも、インドネシア代表は国際大会にコンスタントに参加をしなければいけません。この不参加というマイナスがランキングに大きく反映をされます。実際、不参加が影響し、次の国際大会でランキング上位国に勝利をしても、ランキング上位国の上に位置しないケースがあります。勝ったから即、上位ランキングを獲得できるとは限らないのです。

 このいい例が昨年の東アジアカップで準優勝をしたインドネシア代表です。東アジアカップで、タイ代表と香港代表よりも良い成果を示しましたが、昨年末に公表されたアジアランキングではタイ代表と香港代表の下位に位置されています。加えて、パキスタン代表とフィリピン代表のランキングについても同様なことが言えましょう。過去の実績から見ればパキスタン代表よりフィリピン代表が勝っているのが確かですが、インドネシア代表同様に、フィリピン代表を統括する組織の資金難から数度の国際大会への参加辞退が、パキスタン代表より下位であるという形で「代償」としてまわってきています。
 このランキングのシステムも理解できなくはないですが、以前から述べている様に、その年の、その時の代表チームが実力の全てを示す訳であることから、試合に勝った方が上位ランキングを獲得する、また、国際大会参加辞退によりランキング下降は当然といった様に、もっと鮮明に判断できるランキングの決定が望ましいものです。ポイント獲得制のランキング査定基準が曖昧です。コンスタントに国際大会に出場しているから国際大会で負けても、また、不参加でも上位ランキング獲得が可能なシステムは変なものです。まして、アジア野球途上国の国同士間では、何とかアジアランキング6位以内を奪取することを目標にしています。
 つまり、アジア4強(日本、チャイニーズ・タイペイ、韓国、中国)以下のランキング5位とランキング6位に入り込むということです。この6位以内に入り込まなくてはアジア競技大会、WBC大陸2次予選といった夢の国際大会への出場権がないのですから・・・

 さて、今年の「第11回 BFA U-18アジア選手権大会」への参加が可能となったインドネシアU-18ナショナルチームとしては、まず、同じ年代のフィリピン代表、タイ代表、香港代表と比べて、選手個々や総合的な部分での劣位部分を、徹底的に比較分析をするのが第1の目的になります。これは、2010年から2015年まで、若手育成を怠ったインドネシアの5年間の足踏みを意味しており、この問題点の大きさをこの大会で的確に把握し、国内へ持ち帰り、今後の改善へと向けることが最重要です。
 昨年の5月にジャカルタで開催された「東アジアカップ大会」では、主要メンバーをベテランのシニアメンバーで構成して臨んだインドネシア代表に対し、フィリピン代表、タイ代表は、世代交代を図りつつ若手の選手をメインとして参加してきた経緯があります。香港代表も要所にベテランのシニア選手を入れ込んでいましたが、インドネシア代表と比べて若手の選手が多かったのが実情です。そしてスリランカ代表にしても同様に、この数年で主力選手が入れ替わり若手世代になっていました。昨年の東アジアカップを戦っている期間、常に脳裏に浮かんでいたことは、仮に、U-23、U-18といった若い年代で勝負をしたならば、インドネシア代表の劣勢は鮮明なものであるということでした。

 現状、この様な大きな問題点を抱えている中、この度、インドネシアアマチュア野球連盟より、来る「第11回 BFA U-18アジア選手権大会」参加に際して、テクニカルチームアドバイザーとしてインドネシアU-18代表チームの統括を依頼されました。また、今回のインドネシアU-18代表の選手構成は、先の国内州対抗U-18の大会で優勝をした西ジャワ州代表U-18チームが主体となり、他の州から選手補強を行い参加します。しかし、インドネシアは9月15日以降にインドネシア国民体育大会を控えていることから、他州からの選手補強は無理に等しく本当の意味でのインドネシア代表チームの選手構成は出来ないのが実情です。

 最後に、私事になりますが「第11回 BFA U-18アジア選手権大会」参加での、大きなオプションがあります。日本のU-18代表チーム・小枝監督は、私の高校時代(日大三高野球部)の監督であり、恩師/師匠である小枝監督と同じ国際大会の場で、異なる国旗を掲げてグランドに立てるという、2度とないような機会が自分自身に訪れました。
 次項では、インドネシアU-18代表チームの強化練習の様子などを、読者の皆様方に、ご報告をさせて頂きたいと思います。

日本人監督の挑戦
著者プロフィール
野中 寿人(のなか かずと)
1961年6月6日生。日大三高野球部在学3年の夏に西東京代表にて全国高等学校野球選手権大会に出場。
その後、日本大学体育会硬式野球部へ進学。日本大学では1年の秋から体調を壊し2年間の休部をし、現役野球人生を終える。大学卒業後は、フィリピン、サイパンなどで仕事をし2001年にインドネシアのバリ島へ移住。2004年からバリ島の子供達に野球を教え始め2005年にリトルリーグを発足。2006年にはバリ州代表監督に就任、また、クラブチームを発足。2007年にはインドネシア代表ナショナルチームの監督に就任。2007年のSEAゲームスで銅メダル、2009年のアジアカップで優勝、同年のアジア選手権大会へ出場。その後、インドネシア代表ナショナルチームの監督を辞任し、地方州底上げの為に、東ジャワ州代表監督に就任。2011年のインドネシア国体予選で準優勝、2012年のインドネシア国体前哨戦で優勝、同年のインドネシア国体決勝大会で銅メダル。そして2014年からインドネシア代表ナショナルチームの監督に復帰をし、2015年の東アジアカップで準優勝。

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