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"世界の野球"力戦奮闘ブラジル野球!~日系移民が紡いできた夢~「ブラジルの練習環境」

2020年3月10日

文・写真=小島尚幸

 Boa tarde!
 こんにちは!

 ブラジルでは夏休みが終わり、野球シーズンの再開となりました。それと同時に年度も変わり、新しいチームでのスタートとなりました。

 今年度からは私の担当するカテゴリーも変わり、昨年担当していた13~14歳から今回は9~10歳以下のカテゴリーを担当することになりました。
 昨年担当していたカテゴリー同様、人数が少なく試合や練習が満足にはできない状況ですが、今年に入ってから新しい選手も少しずつ増え、野球教室の成果も少し出てきたのかなと実感しています。

 さて、私たちのクラブでは週末はクラブ専用のグラウンドで試合や練習を行っています。そして平日は、生徒たちの学校が終わったあと夕方から、サンパウロ市内にあるクラブの"会館"と呼ばれているところで練習を行っています。

 今回は、ブラジルの野球チームがどんな環境で練習しているのかをご紹介します。
 日本と違いブラジルには、市民球場や河川敷の野球グラウンドなどはあまりなく、ほとんどが日系人のクラブやコミュニティ、協会ということになります。この日系人の団体がそれぞれグラウンドを所有し、野球の試合や練習が行われています。ちなみにブラジルの大学には、野球部がある学校もあり、これらのチームの多くが日系人団体のグラウンドを利用し、活動しています。

 1つの施設にグラウンドが何面もある団体や屋根付の練習施設(室内練習場の様なもの)を完備している団体もあります。中にはグラウンドの一部に照明を設置し、夜間でも練習ができるところもあり、様々な工夫をし、活動が行われています。

 私たちのクラブで言うと、先ほども書きましたが平日は"会館"と呼ばれているところで練習をしています。日系人のコミュニティには大抵、会館と呼ばれる施設があります。日本文化のイベントを行ったり、スポーツを行ったりするために使われています。当クラブも日系のクラブなので、こういった施設があり、野球だけでなく、フットサルやバレーボールの活動も行われています。

 日本で言うと少し小さな体育館のようなイメージです。ここでキャッチボール、ピッチング、ノックなどの練習を行いますが、硬式ボールを使ったバッティング練習はここでは行えません。
 そこで利用したのが会館に併設されている駐車場のスペースです。ここに組み立て式のバッティングケージを設置し、普段は駐車場として利用しているところを、練習時にはケージを組み立て、人工芝を敷いてバッティング練習を行っています。決して広いスペースではないですが、この会館でも硬式ボールを使ったバッティング練習をできるようにと造られたそうです。

 日本の様に至る所に野球グラウンドはありませんが、これまでの歴史の中で日本から移民で来た人々がブラジルでも野球をしたいという希望を実現してきました。グラウンドや様々な工夫を凝らした練習施設を造り、今でもブラジル各地で野球が行われています。
 野球人口は日本と比べると決して多くはありませんが、試合や練習を思いっきり楽しんでできるよう、これまで多くの努力と工夫を積み重ねてきた歴史があります。

 これまでブラジルの野球普及に携わってきた多くの人々の尽力に感謝し、今後も選手たちがブラジルで野球を楽しくできるよう残りの期間過ごしていきたいと思います。

 今回も読んでいただきありがとうございました!

力戦奮闘ブラジル野球!~日系移民が紡いできた夢~
著者プロフィール

小島 尚幸
1991年4月23日生
第91回全国高等学校野球選手権大会に埼玉県代表 聖望学園高等学校の三塁手として出場。2018年7月よりJICA日系社会青年ボランティアとしてブラジル・サンパウロ州のアニャンゲーラ日系クラブへ派遣され、少年少女への野球の指導や普及活動を行っている。日系移民が広めてきた野球文化の継承、野球を通しての人間形成を目指し活動している。

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