8月14日、「第12回 BFA U15アジア選手権」(台湾・台南市で8月17日から23日)に出場する侍ジャパンU-15代表の直前合宿3日目が綾瀬スポーツ公園第一野球場で行われ、公式戦を間近に控えた横浜隼人高と対戦した。







前日に対戦した今夏の神奈川大会準優勝の東海大相模高に続いて、この日は甲子園出場経験があり、宗佑磨(オリックス)ら多くの好選手を輩出している横浜隼人高と対戦した。相手の布陣は、途中から登板した3年生投手2人を除き、今週末から秋季大会地区予選を戦う1・2年生。コンディションが良く、モチベーションの高い相手とあって、終始苦戦を強いられた。
攻撃面では、3回までに1点ずつを奪った。初回は舩山大翔(東名古屋ボーイズ)の安打や盗塁から相手投手の暴投もあって先制。2回は小山蓮心(狭山西武ボーイズ)のソロ本塁打、3回は舩山と中島辰徳(熊本泗水ボーイズ)の連打からチャンスを作り佐々木愛斗(秋田北リトルシニア)のタイムリーで得点した。
しかし、4回以降は延長タイブレーク(無死一、二塁から再開)の練習も含めて得点を奪うことはできなかった。







投手陣は上原優馬(苫小牧リトルシニア)が初回の三者凡退など2回を1失点にまとめたが、3回は田渕川真朋(東広島ポニー)の制球が定まらずに4失点。4回と5回は葛本瑛斗(芦屋ボーイズ)が舩山や丹羽裕聖(愛知尾州ボーイズ)の失策なども絡んで7失点、6回は工藤未來(狭山西武ボーイズ)が1点を失った。6回途中から登板した成田遥喜(熊谷リトルシニア)は、7回を無失点に抑えたものの、8回の延長タイブレークの練習では4点を失った。
こうした結果だけでなく、選手たちの姿勢について、井端弘和監督は8回表終了後や試合後に厳しい口調で指導した。連係や声かけが無かったこと、集中力の低下、初球からスイングできずにストライクを見逃してカウント不利に追い込まれてからの凡退が多かったことなど、問題点を的確に指摘。前日は積極果敢に立ち向かっていただけに、その継続を求めた。
課題が多く残りながらも国内最後の実戦を終えた侍ジャパンU-15代表。15日に開催地の台湾・台南市へ移動する。そして16日の公式練習を経て、17日にオープニングラウンド初戦の香港戦(日本時間14時半開始予定)を迎える予定となっている。
監督・選手コメント
井端弘和監督
「昨日は最初から最後まで良い戦いをしてくれたのに、今日はがらりとチームが変わってしまいました。昨日はできていた積極的に初球からスイングすることが、今日は多くの選手ができていませんでした。球数制限もあって同じ投手とばかり対戦するわけではないですし、積極的にいかないといけません」
小山蓮心(狭山西武ボーイズ)
「中学に入ってから初めての本塁打で驚いたし嬉しかったです。国内の公式戦で使用しているバットよりも国際大会のバットは飛びにくいので、低い打球を意識しているのですが今日はその結果としてうまく上がってくれました。井端監督の試合後の言葉も活かして、試合中の声かけや初球から振りに行く意識を徹底していきたいです」
上原優馬(苫小牧リトルシニア)
「(先発し2回2安打1失点)持ち味のストレートを多く投げて通用することができ自信になりました。初球からストライク先行で投げられなかったことは反省したいです。アジア選手権では無失点で抑えて優勝に貢献したいです」
舩山大翔(東名古屋ボーイズ)
「打撃は良い感触でしたが、守備で3回から連係ミスや声かけもできなくなっていたので課題が残りました。(U-12代表の時も井端監督のもとでプレーし)積極的な姿勢を攻守で見せていく方針はU-15代表でも変わりはないので、今日のようなプレーをしていてはいけません。それぞれの持ち味を発揮してアジア選手権を優勝したいです」