侍ジャパン女子代表と侍ジャパンU-15代表がスポーツ功労者顕彰規程(昭和43年11月文部大臣裁定)及び国際競技大会優秀者等表彰要項(平成9年9月文部大臣裁定)等に基づき、スポーツ庁より「文部科学大臣顕彰」を受賞。その表彰式が8月5日に都内のホテルで行われ、女子代表の中島梨紗監督や選手、U-15代表の井端弘和監督やコーチが出席した。
女子代表は、2024年7月にカナダ・サンダーベイで開催された「カーネクスト presents 第9回WBSC女子野球ワールドカップ ファイナルステージ」で7連覇を達成。選手一同には「スポーツ功労者顕彰(選手)」、中島梨紗監督には「スポーツ功労者顕彰(指導者)」が送られた。
出席した中島監督は「栄誉ある賞をいただけて光栄です。現役の時もいただきましたが、指導者として受賞できたことは、選手が頑張ってくれたおかげ。久々に会えた選手もいたので、それがこうした場であることも嬉しいです」と喜んだ。
連覇のプレッシャーと戦った日々を「とても濃い時間でした」と感慨深く振り返り、「ベテランの選手がチームを作って引っ張ってくれて、かつ若手がのびのびとできる環境を作ってもらいました」と感謝した。
監督を継続し迎える10月のアジアカップは大学生20選手で戦う女子代表。9月26日からは栃木県で強化合宿も行われ、「次の世代を担う選手たちなので、女子野球をもっともっと強く、そして広めるという思いで日々の練習の意識が変わってくれたらと思います」と期待した。


U-15代表は、2024年8月にコロンビア・バランキージャで開催された「第6回 WBSC U-15 ワールドカップ」で初優勝。選手一同には「国際競技大会優秀者等表彰(選手)」、井端監督、吉見一起コーチ、北川利之コーチ、長野信隆コーチには「国際競技大会優秀者等表彰(指導者)」が送られた。
出席した井端監督は、受賞の喜びに加え、昨年の優勝メンバーが既に高校野球で活躍していることに触れ「びっくりしました。半分くらいがもうメンバーに入っていて、数人が試合に出ている。甲子園に出る選手も複数いる。あらためてすごいメンバーだったんだなと思います」と、教え子たちの活躍に目を細めた。
約1年前のコロンビアでの日々については「国内で恵まれた環境で野球ができていることを私も選手たちも実感できたと思います。人生で一番大変な2週間でした」と振り返った。また、選手たちのそこでの経験も「親とこれだけの期間離れて、親への感謝も芽生えたと思います。高校で寮生活をすれば全部自分でやらないといけないですから、いい勉強になったと思います」と、選手たちに野球面以外の大きなプラスもあったと語った。
今年もU-15代表監督を継続。U15アジア選手権に向けて、8月12日から神奈川県で行われる直前合宿では「U-12代表の監督を務めた時(2022年、23年)の選手が3人、昨年のU-15代表だった選手が1人いるので、自分の考えが伝わっている彼らにチームを作ってもらおうと思います」と、かつて共に戦った4選手への期待を明かした。
仲間たちとの再会を喜び、1年前の日々を感慨深く振り返った中島監督と井端監督。今年は次世代を担う選手たちとともにアジアの頂点を目指す。