8月19日、「第12回 BFA U15アジア選手権」(台湾・台南市で8月23日まで)の3日目が行われ、侍ジャパンU-15代表はオープニングラウンド第3戦で、同じく2連勝中のフィリピンと対戦。10対0の6回コールド勝ちを収め、3連勝でスーパーラウンド進出を決めた。







前日のスリランカ戦は初回に1点しか奪えなかったが、この日は初回から打線が繋がる。2番の舩山大翔(東名古屋ボーイズ)が四球で出塁すると盗塁に成功。相手捕手の送球が逸れると三塁まで進んだ。このチャンスで村橋照平(狭山西武ボーイズ)の放ったセカンドゴロが相手の野選と失策を誘い先制に成功。その後も駒勇佑(湖南ボーイズ)がレフト前安打を放ってチャンスを拡大させると、倉田雄星(湖南ボーイズ)がライト線を破る三塁打、佐々木愛斗(秋田北リトルシニア)のレフト前に落ちる安打などで、初回から一挙5点を奪った。
2回も初回に続き梅村全(愛知尾州ボーイズ)がテンポ良く三者凡退に抑えると、その裏には村橋、倉田のタイムリーで追加点を挙げ、中島辰徳(熊本泗水ボーイズ)もレフト線への三塁打を放って、8対0とリードを広げた。さらに3回には丹羽裕聖(愛知尾州ボーイズ)と舩山の連続長打で1点を追加し、9点差とした。
投手陣は3回以降も、初登板の岡田宗一郎(豊田リトルシニア)と初戦に続いて登板の畠山颯志(明石ボーイズ)が力強いストレートに変化球の緩急を交えた投球でフィリピン打線を寄せ付けず。打線は4回途中から登板していたJerwyn MAALAの前になかなか得点を奪えなかったが、6回裏に中島がこの日3安打目となる安打をレフト前に放ち、10点目。大会規定(4回15点差もしくは5回10点差)によるコールド勝ちを決めた。







井端弘和監督は「終盤にそれまでの投手より球速が20キロほど速い良い投手(Jerwyn MAALA)が出てきて得点できなかった。スーパーラウンドではそういうことが無いようにしないといけません」と勝って兜の緒を締めた。
一方で、この日も3安打しチームトップとなる打率.750の倉田については「1番振れてきましたね。7イニング制ですし少しでも早い打順にすることも考えていきたいです」と上位打線での起用も示唆。3試合通じて無失策の守備陣についても「内野守備は昨年より良いと思っています」と自信をのぞかせた。
また、投手陣も「畠山は初登板よりはるかに良かったですね。これでみんなが投げたのでスーパーラウンドでも良い投球をしてくれるのではないかと思います」と期待。韓国やチャイニーズ・タイペイとの対戦が予想される中、「レベルが上がり、格上かと思いますが、なんとかこじ開けていきたい」と意気込んだ。
20日の予備日を挟んで21日から、決勝進出2枠をかけたスーパーラウンドの戦いが始まる。
選手コメント
中島辰徳(熊本泗水ボーイズ)
「みんなが繋いでくれたチャンスだったので絶対にここで決めようと思いました。2試合とも緊張していたのですが、3試合目の今日はリラックスでき、3打席とも自分の打撃ができました。持ち味はストレートに負けないスイングです。スーパーラウンドでもチャンスで一本を打って打点をあげていきたいです」
梅村全(愛知尾州ボーイズ)
「緊張はあんまりなくて、みんなが良い投球をしていたので、自分も早く投げたいというワクワクした気持ちでした。ストレートが良く、浮いていたのですが押していけました。テンポは大事にしています。スーパーラウンドの相手は投打に良い選手がいて簡単な試合ではないと思いますが、自分の持ち味を生かして貢献していきたいです」
畠山颯志(明石ボーイズ)
「前回の登板は四死球どちらも出してしまい、今日は1四球こそありましたが、スピードを重視せず、打者と戦って打たせて取るようにストライク先行で投げました。強気な投球が買われて今ここにいるので、持ち味を発揮できるようにと監督・コーチに言ってもらいました。相手のレベルがここから上がるので投手陣が最少失点に抑えることが大事。投手陣全員で頑張っていきたいです」
第12回 BFA U15アジア選手権
大会期間
2025年8月17日~8月23日
オープニングラウンド(グループB)
8月17日(日)14:30 日本 14 - 1 香港
8月18日(月)14:30 スリランカ 1 - 24 日本
8月19日(火)14:30 日本 10 - 0 フィリピン
スーパーラウンド
8月21日(木)~8月22日(金)
決勝・3位決定戦
8月23日(土)
開催地
台湾(台南)
出場する国と地域
グループA
チャイニーズ・タイペイ、韓国、タイ、パキスタン
グループB
日本、フィリピン、香港、スリランカ