10月27日、「第4回 BFA 女子野球アジアカップ」(10月26日~11月2日まで中国・杭州)の大会2日目が行われた。4連覇を目指す侍ジャパン女子代表はオープニングラウンド(グループB)第2戦でフィリピンと対戦。序盤はやや打ちあぐねたが、徐々に得点を重ねて15対0の4回コールド勝ちを収めた。

先発7人を初戦から入れ替えて試合に臨んだ侍ジャパン。序盤は相手投手の荒れ球に対してクリーンヒットが出ず打ちあぐねるが、真弓心(仙台大)の詰まった当たりのレフトへの二塁打と鈴木はな(東海大)の内野安打で2点の先制に成功した。
2回には四球や脇坂仁南(至学館大)のセンター前安打と盗塁でチャンスを広げると、金田涼々(平成国際大)のサードゴロが相手の悪送球を生んで2者が生還。さらに上舘美乃(仙台大)のセカンドゴロでの相手失策や、小川舞(新潟医療福祉大)のレフトオーバーの三塁打で4点を追加した。
ここから打線も活発になり、3回には生内アンジェリカ幸(IPU環太平洋大)と富田彩加(桃山学院大)の連打でチャンスを作ると、脇坂のライトオーバーの三塁打、金田のレフトへの二塁打、木村睦実(大阪体育大)のセカンドゴロの間、鈴木のレフト前安打、生内のレフト前安打、漢人茉彩(福井工業大)のセンター前安打で8点を追加。
投げては佐藤美咲(IPU環太平洋大)が3回、平山楓梨(仙台大)が1回を1人の走者も出さずにアウトを積み重ねると、4回裏に金田の三塁打から作ったチャンスで鈴木がセンター前へ、この日3本目のタイムリーを放って15点差。大会規定により4回コールド勝ちを収めた。
試合を終えて中島梨紗監督は、序盤に思うようにクリーンヒットが出なかったことについて「相手投手のクイック投法に対して差し込まれていました。国際大会ではいろんなフォームの投手がいるので早く対応できないと取り返しのつかないことになります」と振り返った。対応のためには「1人目、2人目の打者からの伝達が大事ということは伝えていきたいです」と話した。また、思うように得点ができない時は「誰かが突破口を開かないと。誰かがやるではなく私がやるんだという強い気持ちを持って臨んで欲しいです」とし、今日に関しては「脇坂が良かったと思います」と称えた。
オープニングラウンドは大勝が続いているが「まだどれがベストメンバーか考えながらやっているので」と話すように、レギュラー争いというテーマも続いていく。スーパーラウンドまでの残り3試合で各選手たちがどんなアピールを見せるのかも注目だ。

オープニングラウンド第3戦は蕭山瓜瀝棒球場で日本時間28日16時から韓国と対戦する。
監督・選手コメント
中島梨紗監督
「(4打数3安打3打点の鈴木について)試合になると結果を残すタイプ。練習では“ん?”という打球もあるのですが、試合になるとしっかり打ってくれる選手。最後の1本も綺麗に打ってくれました。(韓国戦に向けて)日本でプレーしている選手、していた選手が何人かいるので、こちらの野球は理解していると思いますが、私たちのできる野球をしていくだけだと思います」
鈴木はな(東海大)
「とにかく繋ぐ打撃を意識しました。(試合になると結果を残すタイプ)そうですね。試合に入ると打ってやるぞという気持ちで打席に立っています。チームの雰囲気が良くて、学年関係なくいろんな方と会話ができています。良い流れで勝てているので、今後もチーム全体で繋ぐ打撃をしていきたいです」
脇坂仁南(至学館大)
「初回に思うように得点できなかったのは反省ですが、その中でも守備からリズムを繋げて攻撃に勢いを持ってくることができました。(突破口)特に2打席目の場面は流れが良くなかったので、しっかり繋いでいこうと思いました。追加点に繋がって良かったです。1戦ごとにチームの雰囲気が良くなっているので、攻撃の流れが悪い時の切り替えやメリハリ、チャンスになるまでの盛り上げをもっとやっていきたいです」
生内アンジェリカ幸(IPU環太平洋大)
「(捕手として1人の走者も出さないリード、打っては2安打)リードに関しては投手の良いところを引き出すことと、中島監督から投手の投げたいボールをどんどん出していくようにと言われたので、テンポ良くということを意識しました。投手も狙い通りのところに投げてくれました。打撃に関してはフライになってしまった第1打席から修正して第2打席以降に繋げられました。中国での生活は食事も食べられていますし、普段感じることのない体験ができているのでリラックスして過ごせています」
第4回 BFA 女子野球アジアカップ
大会期間
2025年10月26日~11月2日
オープニングラウンド(グループB)
10月26日(日)10:00 スリランカ 0 - 31 日本
10月27日(月)16:00 日本 15 - 0 フィリピン
10月28日(火)16:00 韓国 - 日本
10月30日(木)16:00 日本 - インドネシア
※開始時刻は日本時間(中国:時差-1時間)
スーパーラウンド
10月31日~11月1日
※開始時刻は日本時間(中国:時差-1時間)
決勝・3位決定戦
11月2日
※開始時刻は日本時間(中国:時差-1時間)
開催地
中国(杭州)
出場する国と地域
グループA
チャイニーズ・タイペイ、香港、中国、インド、タイ
グループB
日本、韓国、フィリピン、インドネシア、スリランカ























