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試合レポート

一次ラウンド最終戦は韓国に敗戦 今大会初黒星も「大きな収穫」

2018年9月5日

「第12回 BFA U18アジア選手権」に出場している侍ジャパンU-18代表は、韓国との一次ラウンド最終戦を1対3で敗れた。日本は2戦全勝同士の直接対決を落として、A組2位で7日からのスーパーラウンドへ進出する。

 先発の金足農・吉田輝星は1回表、四番・キム・デハンに3ランを浴びて、主導権を握られる。打線は左腕のキム・キフンをとらえ切れず、5回を2安打無得点に封じられる。6回に代わった2番手・ウォン・テインから無死一、三塁の好機を作り、一塁けん制悪送球で1点をかえす。なおも、無死二塁のチャンスだったが、後続3人が抑えられた。8回裏も二死一、三塁と攻め立てたものの、150キロ超のストレートを連発する右腕のソ・ジュンウォンからあと一本が出なかった。

 6回3失点の吉田は「1球」に泣いている。1回表一死から二番打者に四球を出すと、三番打者の遊ゴロはバットの先に当たりる損ねの打球。これが難しい回転となってイレギュラーバウンドとなって、遊撃手・小園海斗が捕球できず(記録は失策)一死一、二塁のピンチを迎える。そして、続く四番に、初球のスライダーを豪快に左越えへ運ばれている。

「真っすぐを生かすためのスライダーだったが、簡単に取りにいってしまった。国際試合は一つのプレーで雰囲気が変わる」

 報徳学園の名手・小園海斗の守りのミスも確かに痛かったが、伏線があった。二番打者は10球を粘った末に四球を選んでいる。前日、永田裕治監督は韓国戦に向けてこう語っていた。「球数制限があるので、ほうらそう、と。そうすることによって、良いピッチャーは代わってくれる。当てにいくのはなく、振った上でのファウル。簡単に打ち取れられないようにしたい」。日本のお株を奪う展開に試合後、「二番バッターの四球が痛かった。日本がやらなければいけない野球を韓国にやられてしまった」と振り返っている。

 また、打線についても前日「フライアウトが多かった」と、課題を上げていたが、この試合は14個のフライアウトと克服することができなかった。この結果についても、永田監督は「東京からずっとやってきたことなので、追求しながらもう一度、見直していきたい」と厳しい表情で語っている。

 元気のなかった日本打線で、見せ場を作ったのが四番・藤原恭大(大阪桐蔭)だった。

 1回裏二死一塁の場面では、変化球にタイミングが合わず、空振り三振。しかし、次の打席で修正してくるあたり、さすが、2年生ながら昨年のU-18杯(カナダ)を経験しているだけのことはある。4回裏には右越えの三塁打を放った。50メートル走5.7秒の俊足を飛ばして、三塁ヘッドスライディング。この回の得点はならなかったが、意地の一打であった。また、6回裏には先頭打者として四球を選び、チーム唯一のホームを踏み、8回裏にも右前打と存在感を示した。藤原は木製バットでの「引っ張り」を今大会のテーマとしてきただけに、敗戦の中にも次につながる試合だった。

「(右越えの三塁打は)今までで一番、飛んだ。今後の試合も自信を持ってやっていける」

 なお、7回から1イニングずつをつないだ救援陣3人(横浜・板川佳矢、大阪桐蔭・柿木蓮、大阪桐蔭・根尾昂)はいずれも無失点。「投げさせていなかったので、こういう雰囲気を経験させておきたかった」(永田監督)。球数も「13、12、12」と省エネで、スーパーラウンドへ向けて明るい材料となった。

 一次ラウンドを2勝1敗で終えた日本だが、史上初となる大会連覇への夢が途絶えたわけではない。B組上位2チーム(チャイニーズ・タイペイ、中国)と対戦するスーパーラウンドで連勝すれば、決勝進出の可能性を残す。

「韓国よりもまず、台湾戦を集中したい。負けを収穫にしたいと思います」(永田監督)

 藤原は試合後、沈みがちだったチームに対して「関係ない。次だ!!」とチームを鼓舞したという。「なかなか(韓国から)点を取るのは難しいですが、少しも負けたとは思っていません。戦える大きな収穫を得た。全部勝てば、優勝できる!!」。

 藤原は努めて前向きに語った。明日6日は休養日だが、90分の公式練習がある。大会終盤へ、日本の武器である「結束力」をさらに高めていく。

監督・選手コメント

永田裕治監督

「四球から始まって、次にエラー。併殺は取れなかったにしても、2点で済んでいたかもしれなかった。そして、失投が1球あった。あの1球だけ。国際大会は怖いですね」

吉田輝星

「今日に限っては、自分の調子が良いとは言えなかったが、2回以降は修正できた。(韓国打線は)追い込んでも簡単に三振しない。真っすぐを生かす配球ができなかった。次に韓国に投げる機会があったら、絶対に抑えたい」

板川佳矢

「2つの空振り三振はチェンジアップです。勝敗を分ける場面で行くと言われており、期待に応えたいと思った。監督からは東京合宿中から『キーマンになるぞ!!』と言われている。日誌にも『チームを救うピッチャーになってくれ』と書かれていました。過去には堀さん(瑞輝、現日本ハム)、田浦さん(文丸、現ソフトバンク)が国際大会で活躍されていますが、先輩方と同じような働きをして、選んでいただいた監督に結果で恩返ししたい」

キム・ソンヨン監督(韓国)

「選手がよくやった。幸せです。先手必勝の良いゲームだった。吉田は好投手。若いけど、技術、闘志もあるバランスの取れたピッチャー。でも、韓国にも吉田に負けないピッチャーがいます。キム・デハン(185センチ82キロ)は他の選手に比べても格が違うレベル。150キロ(最速154キロ)も出せます」

キム・デハン(韓国)

「打ったのはスライダー。来たボールをいくつもりだった。吉田は予想よりも良い投手で、甲子園でも人気があったし、今日も拍手されているのを見てすごいな、と。『韓国を代表する選手』と言われ続けるようになりたい」

第12回 BFA U18アジア選手権

大会概要 出場選手

侍ジャパン壮行試合 高校日本代表 対 大学日本代表

大会期間

2018年9月3日~9月10日

グループA

9月3日(月)18:00 日本 26 - 0 香港
9月4日(火)18:00 スリランカ 0 - 15 日本
9月5日(水)18:00 日本 1 - 3 韓国

スーパーラウンド

9月7日(金)18:00 チャイニーズ・タイペイ 3 - 1 日本
9月8日(土)18:00 日本 (中止) 中国

3位決定戦

9月10日(月)13:00 日本 14 - 1 中国

開催地

日本(宮崎)

出場する国と地域

グループA
日本、香港、韓国、スリランカ

グループB
中国、チャイニーズ・タイペイ、パキスタン、インドネシア

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