11月18日(土)、「ENEOS アジア プロ野球チャンピオンシップ2017」の3日目が東京ドームで行われた。チャイニーズ・タイペイと対戦した侍ジャパンは、8対2で快勝し2連勝、予選1位通過を決めた。
不運にも動じず
大学時代には故障により辞退していたため、初の侍ジャパン入りとなった今永昇太投手(横浜DeNAベイスターズ)が、その大舞台で持ち味を存分に発揮して、侍ジャパンを決勝進出に導いた。
マウンドに上がった際は「初めてのユニフォームで独特の緊張感がありました」と振り返るが、初回からアウト全てを空振り三振で奪うなど上々の立ち上がりを見せた。すると、直後の2回に、外崎修汰外野手(埼玉西武ライオンズ)が逆方向のライトスタンドに飛び込むソロ本塁打を放ち、先制に成功する。
これで、さらに勢いづいた今永はキレの良いストレートを中心に3回まで8三振を奪う。
そして、この試合最大のハイライトとなったのが4回だ。詰まった小フライが二塁手の前でポトリと落ちる内野安打と、山川穂高内野手(埼玉西武ライオンズ)の二塁悪送球で無死一、三塁のピンチを迎えた。
だがここで今永は「山川さんのミスもアグレッシブに行った結果だったので、これをピンチと思わず、“みんなの信頼を勝ち取れるチャンス”だと思って投げました」と圧巻の三者連続空振り三振に斬って取り、同点を許さなかった。
すると、5回には京田陽太内野手(中日ドラゴンズ)の二塁打で2点の援護をもらい、今永は6回3安打12奪三振という完璧に近い内容でマウンドを降りた。
さらにこの後も侍ジャパンは、7回に松本剛内野手(北海道日本ハムファイターズ)の二塁打などで3点を追加。8回にも京田の内野安打でダメ押しの1点を追加し8得点。最終回に2失点こそ喫したが、攻守において隙の少ない野球を見せて2連勝。侍ジャパンが韓国(1勝1敗)との決勝進出を決めた。
監督・選手コメント
稲葉篤紀監督
「今永が期待通りの素晴らしい投球をしてくれました。攻撃陣はよく繋いでくれました。5回の追加点が大きかったです。今日は相手投手の牽制も上手いので、バントも使って走者を進めました。外崎も隙をついて三盗をしてくれるなど、やりたい野球は8割くらいできています。決勝戦もみんなの力で勝利を掴み取りたいです」
今永昇太投手(横浜DeNAベイスターズ)
「田村(龍弘捕手)と話し合って、インサイドを使っていこうと話していました。力みなく田村のミットめがけて投げることができました。今日勝ったからといって僕一人がホッとすることではありません。明日もしっかり準備していきたいです」
外崎修汰外野手(埼玉西武ライオンズ)
「(本塁打の場面)打った感覚は良かったのですが、外野手の頭を越えてくれと走っていました。このユニフォームを着てグラウンド一周できたのは夢のよう。初対戦の投手が多いですが、自分らしく積極的な打撃ができています」
チャイニーズ・タイペイ・洪一中監督
「日本の投手に完璧に抑えられてしまいました。出す手もありませんでした。連敗という結果でしたが学ぶものはありました。この失敗は我々をより良いところに導くでしょう」
ENEOS アジア プロ野球チャンピオンシップ2017
大会期間
2017年11月16日~11月19日
予選
11月16日(木)19:00 日本 8 - 7 韓国
11月17日(金)19:00 韓国 1 - 0 チャイニーズ・タイペイ
11月18日(土)18:30 チャイニーズ・タイペイ 2 - 8 日本
決勝
11月19日(日)18:00 日本 7 - 0 韓国
開催球場
東京ドーム
出場チーム
チャイニーズ・タイペイ代表、韓国代表、日本代表
侍ジャパン選手紹介
2017年11月6日 先発投手編
2017年11月7日 中継ぎ・抑え投手編
2017年11月8日 捕手編
2017年11月9日 内野手編
2017年11月10日 外野手編
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