9月3日、「ラグザス presents 第32回 WBSC U-18 野球ワールドカップ」(沖縄県で9月5日から14日)に出場する侍ジャパンU-18日本代表の直前合宿6日目が沖縄セルラースタジアム那覇で行われた。




この日の午前中は沖縄県営平和祈念公園を訪問。今大会は戦後80年の節目の年に行われるとあって、沖縄県では各チームを沖縄戦で最後の激戦地となった糸満市の平和祈念公園に案内する取り組みを行っており、8月31日にはアメリカ代表とチャイニーズ・タイペイ代表が訪問している。
侍ジャパンU-18 代表の選手・スタッフ全員は、照りつける太陽の下ではあったが、ボランティアガイドや学生ガイドの説明を真剣に聞き入り、質問も行うなど歴史を学んだ。訪問後は主将の阿部葉太(横浜)と岡部飛雄馬(敦賀気比)が報道陣に対応。阿部は「沖縄に来たこと自体初めてだったのですが、ガイドの方々の話を聞いて戦争の悲惨さを学ぶことができました。そうした方々がいて今、野球ができているので感謝したいです」、岡部は「平和の礎の前で聞いた、亡くなった海外の方たちの名前を刻んだことに批判が出なかったということを聞いて、沖縄県の方々の県民性は昔から良いものがあるのだなと思いました」と、神妙な表情で語った。
この場所を訪れたことで感じることも多かったようだ。阿部は「世界一を狙うという思いで来ましたが、この機会をいただいたので、海外の人たちの交流も大事にしていきたいなと思いました」、岡部も「世界一を狙うだけでなく、沖縄県のこうした歴史があってこそ今の野球があると思うので、しっかり感謝しながら野球に繋げていきたいです」と、視野を広げた。






午後は、13時から2時間半ほどの練習が行い、開幕戦となるオープニングラウンド初戦のイタリア戦(9月5日18時半から)に向けて調整した。
開幕前日となる4日は公式練習(侍ジャパンU-18代表は15時から)や公式記者会見が行われる予定となっている。
選手コメント
坂本慎太郎(関東第一)
「試合の中で振れていなかったので、強気にスイングをしないといけないと今日は思いきりよく振りました。投手としては大学代表との壮行試合で4失点してしまったのですが、コーチから間やタイミングが一緒だったことを指摘してもらったので、大会前に課題が見つかって良かったです。(侍ジャパンU-12、15代表にも選出されたが)幼い頃にオコエさんや藤原さん、根尾さんを見て憧れていたので感謝の気持ちや日本を背負って戦います。(平和祈念公園に行って)当時戦ってくれた方がいたから今の自分たちがいますし、戦争という恐ろしいものをしないということも学べたので、次の世代、次の次の世代にも伝えていけたらと思います」
ラグザス presents 第32回 WBSC U-18 野球ワールドカップ
大会期間
2025年9月5日~9月14日
オープニングラウンド(グループA)
9月5日(金)18:30 日本 - イタリア
9月6日(土)18:30 日本 - 韓国
9月7日(日)14:00 キューバ - 日本
9月8日(月)18:30 日本 - 南アフリカ
9月9日(火)18:30 プエルトリコ - 日本
スーパーラウンド
9月11日~9月13日
3位決定戦・決勝
9月14日
開催会場
沖縄セルラースタジアム那覇、糸満市西崎球場
出場する国と地域
グループA
日本、韓国、プエルトリコ、キューバ、イタリア、南アフリカ
グループB
チャイニーズ・タイペイ、アメリカ、パナマ、オーストラリア、ドイツ、中国
侍ジャパンU-18壮行試合 高校日本代表 対 大学日本代表
侍ジャパンU-18壮行試合 高校日本代表 対 沖縄県高校選抜
試合日程
2025年8月31日(日)18:00 高校日本代表 1 - 8 大学日本代表
2025年9月2日(火)18:30 沖縄県高校選抜 3 - 4 高校日本代表
開催会場
沖縄セルラースタジアム那覇
出場チーム
高校日本代表、大学日本代表、沖縄県高校選抜