2025年11月11日、ひなたサンマリンスタジアム宮崎で「侍ジャパン宮崎秋季キャンプ2025」の5日目が行われた。

前日に広島との14対11という乱打戦を制した侍ジャパン。井端弘和監督が「久々の試合だった選手もいましたし、長い試合だったので午前中だけ全体練習で、午後はフリーにしました」と話すように短い全体練習の後は、各自に調整が任された。それだけに井端監督は選手たちのコンディションに注意を払ったが「みんな、体の状態は大丈夫そう。良い状態で韓国戦に行けそうです」と話した。
この日、投手陣は髙橋宏斗(中日)、北山亘基(日本ハム)、松本裕樹(ソフトバンク)の3人がブルペン入り。日本シリーズでの疲労が考慮され韓国戦のみの登板となる松本もキレの良い球を次々と投げ込んだ。「2026 WORLD BASEBALL CLASSIC™」(以下、WBC)で使用される公式球やピッチコム(サインの伝達機器)、ピッチクロック(投球時の秒数制限)についても「特別気にすることなくできています」と順調な調整を窺わせた。
井端監督も「計測の数値を見たら(今回の投手の中で)一番ホップ成分が高い投手ですし、日本の中継ぎの中でも違うタイプのピッチャーかなと思います」「変化球も自由に操れているし、ボールも強い。韓国戦で見るのが楽しみです」と期待をかけた。
吉見一起投手コーチも投手陣についての不安は無いようだ。
前日の練習試合で2回3分の2を投げて9安打を打たれた隅田知一郎(西武)や0回3分の2を投げて4安打を打たれた松山晋也(中日)については「リズムが一定になってしまいました。捕手からのサインの伝達が早くて、間合いを上手く使えなかったのかなと思います」と分析。一方で過度な心配はしておらず「隅田の場合は13秒くらい余っている時もあった。やってみて感じたことを合わせていけばいいと思います」と、韓国戦に向けて前向きに話した。
加えて、トヨタ自動車硬式野球部のテクニカルアドバイザーを務めている関係で、WBCルールより3秒少ない12秒しか制限時間がない社会人野球のピッチクロックも知っているが「トヨタの投手はみんな楽勝だと言っていて増居翔太(ヤクルトドラフト4位)はカウントダウンに合わせて投げているくらい。僕の中では慣れていけば大丈夫だと思っています」とも話した。

15日と16日に東京ドームで行われる韓国戦に向けて順調な調整が続く侍ジャパンは、12日の午前中で「侍ジャパン宮崎秋季キャンプ2025」を打ち上げ、午後には東京へ向かう予定となっている。
選手コメント
松本裕樹(ソフトバンク)
「(大会使用球)特別気にすることなくやれていると思います。(ピッチクロック)ブルペンなのでまだ気にはなっていませんし、試合を観ていても時間が余っている投手が多かったので大丈夫かなと思います。(韓国戦では)試しながらという部分もありますが、対応して結果も残していきたいです。WBC代表に選ばれるようにしっかりやっていきたいです」
西口直人(楽天)
「(新ルールには)思ったより適応できました。投球までの時間がもともと遅く、“気をつけてね”と言われていましたが、その中でもあまり投げ急がないように投げ、タイマーも見ることができていました。あとは走者が出た時とかイレギュラーなことがあった時に対応していきたいです。ストレートが武器なので、韓国の打者に対しても、ストレートと分かっていても抑えられるような球が投げられたらと思います」
曽谷龍平(オリックス)
「(ピッチコムやピッチクロック)実戦で慣れていくしかない感覚ですし、焦らず投げていきたいです。(大会使用球)だいぶ慣れてきました。砂で揉まれたボールは投げやすかったですね。縫い目はNPBでの使用球に比べると低くて太い印象です。(韓国戦やWBCでの代表入りに向けて)自分が持っている力を最大限に出してアピールしたいです」
























