9月20日、「第20回 アジア競技大会」(野球競技は9月21日から27日まで愛知県岡崎市、豊橋市)に出場する侍ジャパン社会人代表が、初戦の会場となる豊橋市民球場で公式練習を行った。

この日は雨の影響により、予定を変更して室内で調整。野手陣は打撃練習、投手陣はそれぞれの状態に合わせてキャッチボールや投球練習を行うなど、限られた環境の中で翌日の初戦に備えた。
本来であれば、実際に試合を行うグラウンドで広さや土の硬さ、守備位置などを確認する予定だったが、それは叶わず。それでも川口朋保監督は「この環境の中でできることをしっかりとやり、明日への準備はできました」とうなずいた。確認できなかった部分については、試合前の時間を使って確認していくという。
前日には開会式に参加。長時間の移動を伴う一日となったが、選手たちに疲れた様子はない。主将の逢澤崚介(トヨタ自動車)は「移動時間も長かったですが、いよいよ始まるという気持ちの高ぶりの方が大きいです」と、野球競技の開幕を心待ちにする。
その高揚感を保ったまま迎えた大会前日の公式練習。雨によって予定は変わったものの、選手たちはそれぞれの課題と向き合った。
山田健太(日本生命)は、直前合宿までの実戦で見つかった課題を踏まえ、この日は「低く、強い打球」をテーマに確認。ここまで思うように状態が上がらない時期もあったが、合宿では周囲の選手から打撃への意識を聞くなど試行錯誤を重ねてきた。「自分のものにし始めていて、状態も上向いてきています」と、初戦を前に手応えをつかみつつある。
投手陣も試合を想定して調整を行った。加藤三範(ENEOS)は移動が続く中でも、周囲のサポートを受けながらコンディションを整えてきた。他国の打者の力強いスイングを警戒しつつも、「かわすピッチングをするというより、自分の持っている力でしっかりと勝負していきたいです」と真っ向勝負を誓う。
7月の和歌山での強化合宿から約2カ月。所属チームに戻った期間にもそれぞれが準備を重ね、直前合宿で再集結。実戦を通して課題を洗い出しながら、チームとしての完成度を高めてきた。
川口監督はここまでの仕上がりについて「試合前の準備としてはしっかりできたので、私自身は満点」と手応え十分。だが、完成を意味する満点ではない。ここからは実戦の中で「もっともっとチームが一つになって強くなっていきたいです」と、さらなる上積みを見据える。
いよいよ21日、初戦の中国戦(18時半試合開始予定)を迎える。逢澤は「試合の入りはすごく大事。全員で勢いに乗って入っていけるように、僕自身もチームに勢いをつけたいです」と力を込めた。
目指す結果とともに、今大会を通して届けたいものもある。川口監督がチーム始動から繰り返してきたのは、社会人野球の魅力を伝えること。準備は整った。いよいよアジアの舞台で、その力を示す時を迎える。
選手コメント
逢澤崚介(トヨタ自動車)
「今日は雨で室内練習になりましたが、元気もあり、中国戦に向けて気持ちは一つになっています。日本の野球、社会人野球の価値をお見せできるチャンス。初戦の入りを大事に、全員で勢いに乗っていきたいです」
山田健太(日本生命)
「これまでの練習試合で出た課題を修正するために、今日は低く強い打球を意識して練習に取り組みました。国際大会は難しい戦いになると思いますが、勝つためにしっかりやっていきたいです。初めてのアジア競技大会なので、楽しんでプレーしたいです」
加藤三範(ENEOS)
「試合を想定して、自分の球をしっかりと投げ切ることを意識して調整しました。移動も続きましたが、周囲のサポートもあってコンディションは万全に近い状態です。他国の打者はスイングも強いですが、相手を意識しすぎるのではなく、自分の持っている力、自分の球でしっかり勝負していきたいです」
長野健大(JFE西日本)
「経験豊富な先輩方から話しかけてもらうことも多く、コミュニケーションを取りながら、自分も練習などやりやすい雰囲気を作ってもらっています。開会式のような舞台は経験したことがなかったので、本当にいい経験になりましたし、気持ちも高まりました。明日から試合が始まりますが、代表に選んでいただいた期待に応えられるような投球をしたいです」






















