7月20日、「第20回 アジア競技大会」(9月21日から27日まで日本・岡崎市、豊橋市)に出場する侍ジャパン社会人代表の全体での強化合宿が、和歌山県田辺市のスポーツパーク野球場でスタートした(バッテリー組は前日に集合して練習を開始)。全国の社会人チームから選出された24名が参加し、初日はNTT西日本との実戦形式の試合に臨んだ。

試合は延長10回タイブレークの末、2対2で引き分け。投手陣は先発・樋口新(王子)が5回を1安打無失点と好投すると、長野健大(JFE西日本)が2回を1安打無失点、加藤三範(ENEOS)が1回を1安打無失点と安定した投球を見せた。
打線は6回、向山基生(NTT東日本)の内野安打、藤澤涼介(東京ガス)の右前打で一、三塁の好機をつくると、4番で主将の逢澤崚介(トヨタ自動車)が犠飛を放ち先制に成功した。
しかし9回、この回から登板した松田航瑠(日本製鉄室蘭シャークス)が本塁打を浴びるなど2点を失い逆転を許す。それでもその裏、一死から佐藤勇基(トヨタ自動車)、和田佳大(トヨタ自動車)の連打で好機を演出すると、山田健太(日本生命)が同点タイムリー。土壇場で試合を振り出しに戻した。
10回は無死一、二塁から始まるタイブレークを実施。守備では犠打で一死二、三塁とされたものの、後続を2イニング目の登板となった松田航瑠が内野ゴロと外野フライに打ち取り無失点。攻撃では死球で二死満塁まで好機を広げたがあと一本が出ず、合宿中の実戦形式のため10回終了でゲームセットとなった。

試合後、川口朋保監督は今回の代表メンバーについて、「2023年から一緒に代表活動をしてきた選手や、ウィンターリーグを経験した選手は、私の考え方や国際大会特有の難しさを理解してくれている。海外での経験も踏まえた上で選考しました」と説明。「社会人野球の価値をさらに高めるためにも、選手がパフォーマンスを発揮しやすい環境づくりが重要。データも活用しながら、スタッフが力を発揮できる体制を整えていきたいです」と、チームづくりへの考えを語った。
また、主将には逢澤崚介(トヨタ自動車)を任命。2025年の「第31回BFAアジア選手権」でも主将を務め、チームを大会連覇へ導いた。「懐が深く、スタッフの気持ちまで汲み取ってくれる選手。周囲をよく見渡し、スタッフの思いを選手へ伝えてくれる存在です」と、川口監督もそのリーダーシップに大きな期待を寄せた。
さらに、前回大会で課題となった150キロ超の速球への対応については、「160キロに近いマシンを使って目付けのトレーニングを行っている」と明かし、国際大会を見据えた実戦的な強化にも取り組んでいる。
32年ぶりの自国開催となるアジア競技大会で、32年ぶり(8大会ぶり)2回目の金メダル獲得を目指す侍ジャパン社会人代表。実戦を重ねながらチーム力を高め、社会人野球の魅力を世界へ発信していく。
選手コメント
有馬諒(ENEOS)
「樋口新(王子)がいい投球をしてくれたので、とてもリードしやすかったです。ピッチャーが投げやすいように投げてもらえるように、首を横に振ってもいいし、相違が生まれた段階でどういう意図があったのかをその都度確認することを意識しました。普段から意識している、自分のことはしっかり伝えながら、相手の思っていることもしっかり聞き出すことも今日はできていたと思います。(合宿については)いろんな地方や地区からいい選手が集まる数少ない機会なので、たくさん話を聞き、吸収していきたいと思います。アジア大会では、どんなピッチャーと組んでもゲームメイクすることができる自分の持ち味を発揮して、マスクを被った試合では絶対に勝利を収めるところを目標にしていきます」
逢澤崚介(トヨタ自動車)
「昨日、積極的に行こうという話があって、結果はあまり結びつかなかったですけど、全体にそういう意識が見られたところはすごく良かったです。(主将から見る今チームは)それぞれコミュニケーションをしっかりとってもらえているので、そこは頼もしいと思っています。そして、常にポジティブな声が出ていますしそういったところはチームの強みだと思います。(今合宿での目標)本当に能力はみんな持った選手たちですので、前後のつながりとか、細かいところをより詰めていけるような、3試合にしていきたいと思います。(主将として大切にしていることについては)否定しないことと、肯定しつつ話を受け入れて、なおかつ引き出してあげることを大事にしています」
佐藤勇基(トヨタ自動車)
「自分の状況とか関係なく自分のスイングをしようと思って打席に入れたことが3安打といういい結果につながったと思います。(チームの雰囲気については)前回とは変わっている選手もいますが、和気藹々としていて、雰囲気はすごくいいです。アジア大会では、32年ぶりの金メダルを取れるように、自分の持ち味の打撃をしてチームに貢献していけたらなと思います」
























