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【11月11日】戦いを終えた侍ジャパン

2013年12月27日トップ

チャイニーズ・タイペイ戦 ドキュメント 【11月11日】戦いを終えた侍ジャパン

11月8日~10日に行われたBASEBALL CHALLENGE 2013をチームの集合から解散まで1日ごとに振り返ります。

帰国を前にした小久保裕紀監督の思い

11日は移動日。目的地は、千歳空港へ向かう北海道日本ハム勢、秋季キャンプへ合流するため福岡空港へ向かう選手などさまざまだ。東北楽天勢はアジアシリーズの戦いがすぐに控えており、日本ではなく、台中へ移動。

ホテルの一室では、小久保裕紀監督が帰国前の最後の囲み会見に応じていた。

――強化試合の結果は3戦3勝。最終試合から一夜明けた今の気持ちをお聞かせください。

小久保監督:なにより、ホッとしています。やはりプレッシャーはありましたので。選手たちには親善試合ではなく、強化試合なんだと、勝つんだと、一番最初に伝えていましたので、その目標を達成できたことについては非常に満足しています。今回選んだメンバーに関しては今後も注目しながら追いかけていきますし、新たな選手の発掘という部分も加わっていくことになります。今後も常に日本球界全体、そして2017年を見据えた視点になっていくと思います。

――今回の経験で得たものとは?

小久保監督:今回召集したメンバーは代表に入りたいという強い思いを全員が抱いていたと思います。代表の意識がものすごく高かった。その高い意識のまま、各チームに選手たちを返すことができたのは大きな収穫でした。

――代表でやりたいという意識はかなり重要なファクターですか?

小久保監督:かなり重要ですね。自分から積極的に参加したい気持ちがあるのか、呼ばれたから仕方なく参加するのとではスタートの時点で全然違うじゃないですか。今回、今宮健太のケガなどがあり、残念ながらケガ人ゼロとはいきませんでしたが、今宮にしても、試合に出たいという気持ちがものすごく強かったんです。代表に求められるのはうまい選手よりも強い選手。選手を預かる立場とすればものすごく心強かったです。

――3試合を通じてホームランがゼロでしたが、この結果は今後、選手を選ぶ基準にも変化が出てきますか?

小久保監督:いえ、そうはならないと思います。今回戦ってみて、少しいいピッチャーがくると、なかなか長打というものは生まれないのかなということを感じましたし。逆に走塁という面では日本は世界の中でもトップクラス。中心選手には長打を求めていきたいですが、それ以外の選手に関しては、走塁のレベルの高い選手がひとつのポイントになってくるのかなと思います。

――采配上の反省点などはありますか?

小久保監督:やはり1戦目は決断するスピードが多少遅かったですね。決断しようとしたら、既に相手ピッチャーがボールを投げていたケースがあったりしましたので。監督とは試合中の集中力の維持と決断力のスピードが求められることを痛感しました。2、3戦目はかなり改善できたのではないかと思っています。

――今後、2017年までに強化試合を行っていきたいチームはありますか?

小久保監督:やはり中南米とはやりたいですかね。僕もキューバと初めて対戦した時は衝撃を受けました。対戦経験のない選手にとっては非常に刺激になりますし、今後の野球人生にもいい影響を与えていくのではないかと思います。

新生侍ジャパンが感じさせたくれた強い可能性

羽田空港へ向かうグループのバスに乗車しバスの窓から外をのぞくと、丸1週間、お世話になったスタッフたちが手を振りながら見送る姿が目に入った。

羽田空港へ到着したのはすっかり日も暮れた夕刻。機内に預けたスーツケースなどの荷物を取り終えると、羽田空港到着組は再び名残惜しそうに、握手をかわしはじめた。

「ありがとうございました!」

「お世話になりました!」

わずか1週間前に結成されたチームとは思えない、素晴らしいチームだった。

侍ジャパンの新しい取り組みがもたらす、強い可能性を感じさせてくれた新生侍ジャパン。

2017年のWBCまで約3年強。次回の召集が今から楽しみでならない。

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