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試合レポート

チャイニーズ・タイペイとの雨中の激戦を制して決勝進出に可能性を残す

2026年10月3日

 日本時間10月3日、「ラグザス presents WBSC U-15野球ワールドカップ2026」(メキシコ・メリダで日本時間10月5日まで)のスーパーラウンドの2日目が行われた。侍ジャパンU-15代表は2勝1敗で並ぶチャイニーズ・タイペイと対戦し5対4で競り勝った。

 オープニングラウンド同グループとの対戦成績を持ち込むため、スーパーラウンド2日目はアメリカ3勝0敗、チャイニーズ・タイペイと侍ジャパンが2勝1敗、ドミニカ共和国とメキシコが1勝2敗、ニカラグアが0勝3敗の状態から始まった。それだけに決勝進出に向けて絶対に負けられない一戦となった。

 そんな大一番の先発を任されたのは、ここまで1試合1イニングのみ登板の黒田蒼介(世田谷西リトルシニア)。その際の投球内容が評価されての抜てきに、身長186センチの大型右腕は、初回から見逃し三振2個を含む三者凡退と好調な立ち上がりで応えて見せた。
 打線は初回に無死二、三塁のチャンスを活かせなかったが、2回表に山口裕海(多摩川ボーイズ)のレフト前安打、小池樹里(多摩川ボーイズ)の四球、笠松光琉(東北楽天リトルシニア)の犠打で1死二、三塁のチャンスを作ると、飯塚健心(高崎リトルシニア)が見事にスクイズを決めて先制に成功した(記録は内野安打)。
 さらに3回には初回にライトオーバーの二塁打を放っていた三ツ井蓮(取手リトルシニア)が今度はライトフェンスを越えるソロ本塁打を放ち追加点。4回には井端巧(多摩川ボーイズ)のライト前安打と盗塁、三ツ井の選んだ四球でチャンスを作ると、成川蒼空(青森山田リトルシニア)の左中間を破る二塁打と、関蓮太郎(多摩川ボーイズ)のレフト前安打で3点を追加。5対0とした。

 投げては黒田が安定感抜群の落ち着いた投球を披露。井端と三ツ井の二遊間を中心とした堅守にも支えられ、5回1アウトまで49球を投げ1安打無失点でマウンドを降りた(50球以内のため大会最終日も登板可能)。
 2番手を任された髙橋隼太(狭山西武ボーイズ)は、いきなりストレートの四球を出して心配させたが、続く打者をショートゴロに打ち取り、三ツ井・井端・山口と転送されて併殺が完成。5回も無失点で凌いだ。

 だが6回表の攻撃前に雨が強くなり中断。ここから流れが変わる。中断明けの再開前には大森剛監督から「1回表から始めるつもりで行こう」という檄は飛ばされたが、表の攻撃を3人で終えると、その裏チャイニーズ・タイペイの反撃に遭う。
 この回からマウンドに上がった土山碧斗(兵庫伊丹ヤング)は笠松の失策と自らの暴投、レフト前安打で2死一、三塁のピンチを招く。ここで土山は果敢に腕を振ったが、2者続けて打ち取った当たりが内野と外野の間に落ち、関のパスボールもあり2点差に迫られた。
 だがここで相手の勢いを食い止めたのは、前日のニカラグア戦でも好救援を見せていた工藤未來(狭山西武ボーイズ)だ。全球ストレートで三球三振を奪ってピンチを脱出し、雄叫びを挙げた。

 7回前にも雨天で中断。この再開直後の攻撃も和田健吾(東海中央ボーイズ)が2死から三塁打を放ったがダメ押しができず。するとその裏、工藤が連打を浴びて無死一、二塁のピンチを招く。ここで大森監督は中堅手の成川をマウンドに送ったが、犠打と暴投で1点差、なおも同点の走者を三塁に置いた。
 だが、ここからが大森監督から「投打の軸」と期待される男の真骨頂。ストレートのみの強気な攻めで空振り三振を奪うと、続く打者の当たりはセカンドへ。このゴロを直前の投手交代の際から二塁手に入っていた渡部叶成(守山リトルシニア)が冷静に処理して試合終了。負ければ決勝進出が絶望的となる瀬戸際で踏ん張り、決勝進出の可能性を残した。また、当該対戦成績なども踏まえ、4位以上が確定した。

 これで3勝1敗とした侍ジャパン。スーパーラウンド最終戦は日本時間4日朝6時からアメリカと対戦する。

監督・選手コメント

大森剛監督

「面白かったですね。子供たちにとっても良い経験になったと思います。こういう中断もあると伝えてきましたし、その中で良い試合ができたことが財産になります。“気合いと根性と冷静さが大事”と試合前に伝えましたが、それを選手たちがやってくれました。明日のアメリカは一番強い相手ですが、挑戦者の気持ちで正面からぶつかりたいです」

黒田蒼介(世田谷西リトルシニア)

「(4回3分の1を投げて1安打無失点)ストレートとカットボール中心で抑えることができました。先発だといつも緊張するのですが、今日は緊張せずに楽しめました。明日は球数制限で投げることができないのでサポートに徹して、決勝戦で投げる機会があれば全力で役割を果たしたいです」

三ツ井蓮(取手リトルシニア)

「(3回にソロ本塁打)打ったのはストレートです。先頭だったので塁に出ようと思いました。残り少ない試合を大事にして、もっと集中して絶対に勝ちたいです。アメリカは強いチームですが、全員で1つになって頑張りたいです」

工藤未來(狭山西武ボーイズ)

「(6回のピンチで登板し三球三振に抑える)去年のU15アジア選手権で負けた相手だったので特別な気持ちでマウンドに上がりました。(関)蓮太郎がリードしてくれて全球ストレートで行きました。みんなで仲良く、やる時はやる良いチームになってきました。(残り2試合)しっかり気を引き締めて、まずはアメリカを倒せるように頑張っていきたいです」

成川蒼空(青森山田リトルシニア)

「(最終回2点リード無死一、二塁からの登板)ピンチの場面で行くと言われていたので心の準備はできていました。(暴投で1点差、1死三塁となってから)まだ1点差あると心に余裕があったので、相手がガツガツ来ていた中で冷静に投げることができました。(残り2試合)まずは決勝に進めるようにアメリカに勝ちたいです。打撃の調子も上がってきましたが、チーム打撃がまだできていないので貢献できるようにしたいです」

ラグザス presents WBSC U-15野球ワールドカップ2026

大会概要  出場選手

大会期間

2026年9月26日~10月5日
オープニングラウンド(グループA)
9月26日(土)1:30 南アフリカ 0 - 16 日本
9月27日(日)7:00 日本 10 - 0 ドイツ
9月28日(月)4:00 キューバ 1 - 11 日本
9月29日(火)10:30 日本 5 - 4 メキシコ
9月30日(水)6:00 日本(延期)ドミニカ共和国
10月1日(木)1:00 日本 1 - 7 ドミニカ共和国
※開始時刻は日本時間、メキシコ(メリダ):時差-15時間
スーパーラウンド
10月2日(金)1:30 日本 11 - 1 ニカラグア
10月3日(土)6:00 チャイニーズ・タイペイ 4 - 5 日本
10月4日(日)6:00 アメリカ - 日本
3位決定戦・決勝
10月5日(月)

開催地

メキシコ(メリダ)

出場する国と地域

グループA
日本、メキシコ、ドミニカ共和国、キューバ、ドイツ、南アフリカ
グループB
チャイニーズ・タイペイ、アメリカ、ベネズエラ、オーストラリア、ニカラグア、チェコ

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