7月20日、「ラグザス presents 第8回 WBSC U-12野球ワールドカップ2025」(台湾・台南市で7月25日から8月3日まで)に出場する侍ジャパンU-12代表が直前合宿を開始。この日は宿泊先のホテルで結団式、ミーティング、記者会見が行われ、その後は日本体育大健志台キャンパス野球場で初練習を実施した。




まず行われた結団式では、大久保秀昭監督が保護者へ「子供たちを成長した姿でお返ししたいです」と誓うとともに、侍ジャパンの理念や注意事項が伝えられた。
その上で、今回の目標がU-12W杯初優勝であることに加え、「かっこいい選手になろう」というチームのキーワードも伝えられた。これは決して野球の技量だけでなく、振る舞いや思いやりの心、審判や関係者への敬意や感謝も含めてのものだ。大久保監督は「自信と誇りと謙虚さを忘れずに行動してもらいたい」と呼びかけた。ミーティングでも、強い相手にも怯まないことや全力疾走、全力プレーなどこの世代の模範となるプレーをすることが厳命され、その後は攻撃・守備それぞれのサインの確認などが入念に行われた。
記者会見には大久保監督と主将の外山泰基(福岡ベースボールポニー)が出席した。大久保監督は「(1996年の)アトランタオリンピックで日本代表のユニホームを着た1人として、代表に憧れた1人として誇りと幸せを感じます」と話し「勝利に導くこと、子供たちを成長させること、優秀な人材を育てること。将来の野球界を担う選手たちを輩出できれば幸いです」と抱負を語った。また、大切にしたいことを問われると「野球が上手い順で偉いというようにしたくない。“あれが侍ジャパンか”と思ってもらえるような意識づけや、“また侍ジャパンに選ばれたい”と思ってもらえるようにしていきたいです」と、あらためて理念を説いた。
外山を主将に任命した理由については「昨年、福岡ソフトバンクホークスジュニアとしてNPB12球団ジュニアトーナメントで優勝を経験していることや中学1年生であることを加味して私が決めました」と明かした。外山も「責任もありますがチームを1つにまとめられるように頑張ります。そのために、みんなで当たり前のことを確認して、私生活からみんなで高い意識を持って行動したいです」と、緊張を見せながらも力強い言葉を並べた。







そして初めて行われた練習ではシートノックや投内連係、サインプレーの確認に時間を割き、フリー打撃では主将の外山らが快音を響かせた。最後はナイターゲームも想定してのシート打撃やフライの捕球練習を行い、約4時間の練習を締めた。練習中には侍ジャパントップチームの井端弘和監督(U-15代表監督も兼任)も激励に訪れた。U-12代表の監督を2022年と23年に務めた経験も踏まえ、初戦の大切さや「今年のU-15代表にも3人のU-12代表経験者がいるので、この先も見据えて頑張っていただければと思います」などとエールを送った。
2日目となる21日は専修大野球場で初の実戦となる練習試合を、湘南ボーイズを相手に戦う。
監督コメント
大久保秀昭監督
「(初日の練習を終えて)やれそうかなということと、時間が足りないかもなということ両方がありましたね。打撃はみんな良いですが、守備では人工芝やナイターに慣れていないとはいえイージーミスが目立ちました。実戦では適材適所を見ながら、上手くみんながチームに入っていけるようにしたいです」
ラグザス presents 第8回 WBSC U-12野球ワールドカップ2025
大会期間
2025年7月25日~8月3日
オープニングラウンド(グループA)
7月25日(金)15:30 日本 - ドイツ
7月26日(土)15:30 日本 - キューバ
7月27日(日)19:30 チャイニーズ・タイペイ - 日本
7月28日(月)15:30 メキシコ - 日本
7月29日(火)11:30 日本 - オーストラリア
スーパーラウンド
7月31日~8月2日
決勝・3位決定戦
8月3日
開催地
台湾(台南)
出場する国と地域
グループA
日本、チャイニーズ・タイペイ、メキシコ、キューバ、オーストラリア、ドイツ
グループB
アメリカ、韓国、パナマ、ドミニカ共和国、チェコ、南アフリカ