7月3日、「第45回 日米大学野球選手権大会」(7月8日から13日まで北海道、新潟、東京で5試合開催)に出場する侍ジャパン大学代表の直前合宿の4日目が神奈川県平塚市のバッティングパレス相石スタジアムひらつかで行われた。
この日は横浜DeNAベイスターズ二軍と練習試合を行い、6対5で競り勝った。






前日は、昨年の都市対抗野球大会優勝の三菱重工Eastに13対2と大勝したが、この日は先制点を奪われた。
先発を任された中西聖輝(青山学院大)は先頭打者に安打を許すと、味方の失策もあって無死二、三塁のピンチを招く。ここから空振り三振とセカンドフライで2死とするが、打ち取ったかに思われた当たりが二遊間を抜けて2点を失った。
だが2回からは修正。堀井哲也監督や森本吉謙コーチから「慎重になっている」「通用すると思って選んでいるので自信を持つように」と伝えられると、2回からはストレートの比率を増やし、カーブやフォークでも空振り三振を奪うなど、本来の持ち味を発揮。以降は無失点に抑えた。
すると3回に打線が反撃。昨季に一軍で3勝を挙げているDeNA先発の吉野光樹の前に得点を奪えていなかったが、繁永晟(中央大)の安打を皮切りにチャンスを作ると、榊原七斗(明治大)が俊足で併殺崩れを誘い、1点を返した。
さらに4回には代わった深沢鳳介から、先頭の立石正広(創価大)が痛烈な当たりをセンター前に運ぶと相手中堅手が後逸。三塁まで進んだ(記録は安打と失策)。続く小島大河(DeNA)のライト前安打で同点に追いつくと、平川蓮(仙台大)のライト前安打でチャンスを広げ、繁永の犠牲フライで小島が勝ち越しのホームを踏んだ。







ここからはシーソーゲームに。5回からは島田舜也(東洋大)の辞退により追加選出された宮城誇南(早稲田大)が神里和毅に本塁打を打たれ同点とされるが、6回に相手投手の暴投と繁永のタイムリーで2点を勝ち越し。だが6回に宮城が不運な当たりのタイムリーで1点を失うと、7回は宮城が作った1死二塁のピンチから佐藤幻瑛(仙台大)が送られたが、東妻純平に初球のストレートを右中間に運ばれ同点を許した。
それでもこの後の佐藤の投球が圧巻だった。球場表示のスピードガンで156キロを計測するなどストレートで押していき、空振り三振とショートゴロで勝ち越しを許さず。すると直後の9回表に、身長191センチ右腕のマルセリーノから小田康一郎(青山学院大)が安打を打ってチャンスを作ると、渡部海(青山学院大)が打ったフラフラと上がったフライがレフト前に落ちて勝ち越し。 その裏は佐藤が豪快なストレートにキレ味鋭いフォークなども織り混ぜて、DeNA打線に寄せ付けず。空振り三振を含む三者凡退に抑えて試合を締めた。
これで練習試合2連勝となった大学代表。4日は日米大学野球前最後の実戦を東京ヤクルトスワローズ二軍(12時半から明治神宮野球場)と戦う。
監督・選手コメント
堀井哲也監督
「練習試合など様々なことを想定して守備位置や打順を試したので財産にしていきたいです。中西が初回に2失点しながらも2回から4回は無失点で投げ切ったこと、佐藤が同点にされた後と勝ち越した後に踏ん張ったことが今日は大きかったです。明日が大会前最後の実戦なので、やっておけば良かったと思うことが無いようにしたいです」
中西聖輝(青山学院大)
「初回はプロ相手に意識しすぎてしまいましたが、堀井監督や森本コーチに助言をいただき修正できました。捕手の小島も素晴らしい捕手なので任せるところは任せて信用して投げました。(日米大学野球では)特別なことはせず普段のリーグ戦通りに投げたいです」
佐藤幻瑛(仙台大)
「ストレートを軸に押していく自分の投球ができました。(日米大学野球でも)自分のやることは変わらないので、今日のような投球をしていきたいです」
平川蓮(仙台大)
「(3打数2安打の活躍)出塁して得点に絡めるようにと思っていましたが長打も打てて良かったです。プロの球はストレートが強くて、この球を打たないと上のレベルでは打てないなと思いました。(地元・北海道での第1戦、第2戦では)父も含めて家族・友人10人くらいが応援に来てくれる予定です。(北海高監督の父からは)オフが無い状態が続くのでケアをしっかりやるように伝えられました。(日米大学野球では)自分もパワーはある方ですが相手もパワーがあるので、出塁を大事にして細かい野球をやりたいです」
第45回 日米大学野球選手権大会
大会期間
2025年7月8日~7月13日
試合日程
7月8日(火)18:00 日本 - アメリカ
7月9日(水)18:00 アメリカ - 日本
7月11日(金)17:00 日本 - アメリカ
7月12日(土)12:00 アメリカ - 日本
7月13日(日)17:00 日本 - アメリカ
開催球場
エスコンフィールドHOKKAIDO
HARD OFF ECO スタジアム新潟
明治神宮野球場