6月21日、「第45回 日米大学野球選手権大会」(7月8日から13日まで北海道、新潟、東京で5試合開催)に向けた侍ジャパン大学代表の選考合宿が神奈川県平塚市のバッティングパレス相石スタジアムひらつかで始まった。







就任2年目となる堀井哲也監督は初日から紅白戦を実施。昨年は2日目以降の悪天候予報をもとに初日に紅白戦を行ったが、今年は3日間の天気予報が良い中、3日間すべてで実施予定だ。その意図について堀井監督は「フリー打撃やノックは毎年レベルが高いことは分かっているので、実戦でどれくらいのパフォーマンスが出るのか見たい一心で実戦漬けの3日間にしました」と明かした。
この日の紅白戦は6イニング制を2試合実施。日本の投手力のレベルの高さを示すように、150キロを超える投手が左右で複数いる充実の内容だった。
その中で工藤泰己(北海学園大)は最速155キロを計測。初めての代表合宿で「良いバッターが多くて、気が抜けませんでした」と振り返りながらも、2回を投げて1安打無失点3奪三振に抑えた。8強入りした全日本大学野球選手権では「球種を多く投げすぎて、失投やカウントを悪くすることがあったので、今日はスライダーとスプリットだけにしました」と反省を生かし、「ストレートも走っていました」と手応えを語った。
今年の日米大学野球の第1戦(7月8日)と第2戦(7月9日)は地元・北海道のエスコンフィールドHOKKAIDOで行われるだけに「まだ投げたことない球場ですし、いろんな方にお世話になって今ここにいるので、恩返しの気持ちも込めて投げたいです」と代表選出へ意欲を見せた。
同じ北海道出身者では秋山俊(中京大)が紅白戦1試合目で、ドラフト上位候補左腕の山城京平(亜細亜大)からライトスタンドへ先頭打者本塁打を放ってアピール。「狙っていたストレートに振り負けずに一球で仕留めることができて良かったです」と振り返った。
地元開催への思いに加えて、プロ入りへの思いも強く持っているだけに「今まで代表経験が無いので、プロに行くためにも代表に入って、高いレベルのアメリカ代表と戦いたいですし、目標にも近づくと思うので、自分の強みをしっかりアピールしていきたいです」と意気込んだ。
また、打線全体を見ても12イニングで26安打が生まれ、中でも昨年の代表経験者である繁永晟(中央大)と、今春の東京六大学リーグで三冠王に輝いた山形球道(立教大)が3安打を記録して持ち味を発揮した。







2日目となる22日は午前中に打撃練習などを行い、午後から6イニングと5イニングの紅白戦が行われる予定となっている。
監督・選手コメント
堀井哲也監督
「もちろんこの3日間も大事ですが、リーグ戦や去年からのパフォーマンスを見ながらトータルで評価していくので、無理をしての怪我が無いように伝えました。一喜一憂せずに3日間まずしっかり見させてもらって、対アメリカということを考えていきたいです。(明日以降について)連投する投手もいますが、球数を制限しているので故障者は絶対に出ないようにしていきます。野手は暑い中での連戦になりますから、体の強さも見ていきたいです」
松下歩叶(法政大)
「(主将役を務める)集合の時に鳥山泰孝コーチに指名されてびっくりしましたが、各チームの中心選手がたくさんいたので、とてもやりやすかったです。(打席ではタイムリーも放ち)いいピッチャーがどんどん代わっていく中で、初球から振る意識で打席に入って、それがうまく結果につながったかなと思います。(侍ジャパンへの思いは)昨年選んでいただきましたがそれはもう過去のこと。今年はまた新しい気持ちで、一から代表の座を奪いに行くという強い気持ちで臨んでいます」
山形球道(立教大)
「全国からトップレベルの投手が集まっていましたが、初球から強いスイングでコンタクトできる自分の持ち味を出すことを意識しました。初見でデータも無い投手が多いので、追い込まれたら食らいつくイメージでした。対アメリカを見据えて力強いストレートに負けないスイングをしようと心がけました。小さな頃から侍ジャパンに憧れを持っていて、やっと挑戦できる立場になったので、明日も明後日もアピールしたいです」
第45回 日米大学野球選手権大会
大会期間
2025年7月8日~7月13日
試合日程
7月8日(火)18:00 日本 - アメリカ
7月9日(水)18:00 アメリカ - 日本
7月11日(金)17:00 日本 - アメリカ
7月12日(土)12:00 アメリカ - 日本
7月13日(日)17:00 日本 - アメリカ
開催球場
エスコンフィールドHOKKAIDO
HARD OFF ECO スタジアム新潟
明治神宮野球場