![仁志敏久監督が見守る中、キャッチボールをする西日本トライアウト生たち](/img/news/press/20170429_1_1-1.jpg)
![短距離ダッシュ測定の説明を受けるトライアウト生たち](/img/news/press/20170429_1_1-2.jpg)
![侍ジャパンU-12代表西日本トライアウト・各種測定の様子](/img/news/press/20170429_1_1-3.jpg)
![ポジションを順番に変えながらの内野ノック](/img/news/press/20170429_1_1-4.jpg)
![体の向きを途中で切り返しながら背走](/img/news/press/20170429_1_1-5.jpg)
![川島浩史氏からメデシンボール投げの説明を受ける](/img/news/press/20170429_1_1-6.jpg)
今年7月28日(金)~8月6日(日)の日程で台湾・台南市で開催される「第4回WBSC U-12ワールドカップ」。4月29日に大阪府内のグラウンドにて、同大会で初の世界一獲得を目指す侍ジャパンU-12代表選手18名を選考するための西日本トライアウトが、4月22日の東日本トライアウトに続き行われた。
グラウンドには東日本トライアウトに続き、侍ジャパンU-12監督の指揮を前回大会に続き執る仁志敏久氏、今大会で新たに就任した、江尻慎太郎投手コーチ、岑和幸コーチ、孫山昇太郎コーチが参加。トライアウト生たちはリトルリーグ、ボーイズリーグ、ヤングリーグ、ポニーリーグの各団体から推薦された32名となった。
ウォーミングアップ、キャッチボールの後に行われたのはベース1周のタイムを計測するメニュー。特徴的だったのは正規の塁間距離の半分にも満たない塁間10メートルのミニダイヤモンドを作り、実施された点。その理由を仁志監督は「小さなダイヤモンドで好タイムを出すには足の速さだけではなく、ベースを回る技術が必要になるので、ベースランニングの技術レベルを判断するいい指標になるんです」と説明した。
続いておこなわれたのは4種のフィジカルテスト。各種目の具体的な内容と目的は下記の通りだ。
①低重心の姿勢を保ったまま、地面に置かれたマーカーを指定された順番にできる限り素早く触れていくメニュー。低い姿勢のままスピーディーな動きが必要となる内野手の適性を測る指標になる。
②後方への大飛球を想定し、体の向きを途中で切り返しながら背走するメニュー。後方のボールを追いかける際のスピードを測る指標となる。
③10メートル及び30メートル地点のラップタイムも同時に計測する50メートルタイム走。10メートルタイムからは加速力、30メートルタイムからは加速力とその加速力を維持する力、50メートルタイムからはトップスピードを維持する力が判断できる。
④1キロの重さのメディシンボールを左右、及び後ろ向きで投げるメニュー。体のパワーを測定することができる。
フィジカルテストを担当する侍ジャパンU-12代表のアスレティックトレーナー・川島浩史氏は次のように話す。
「野球に必要なフィジカル要素を調べ、野球のパフォーマンスに直結するフィジカルテスト種目を模索した結果、辿り着いたメニューです。フィジカルテストの結果だけでメンバーを選出するわけではありませんが、いい選出をおこなうためにも、大いに参考にしています」
![メディシンボールを左右、及び後ろ向きで投げる](/img/news/press/20170429_1_2-1.jpg)
![ショートダッシュの測定を行う](/img/news/press/20170429_1_2-2.jpg)
![捕手が二塁送球を行う](/img/news/press/20170429_1_2-3.jpg)
![代表首脳陣が見守る中、ピッチング練習を行う](/img/news/press/20170429_1_2-4.jpg)
![代表首脳陣が見守る中、ピッチング練習を行う](/img/news/press/20170429_1_2-5.jpg)
二塁手・三塁手・遊撃手とポジションを順番に変えながらの内野ノックメニューに続いて実施されたのは、キャッチャー陣の二塁へのスローイングのタイム計測。一方でブルペンでは投手陣が順番にピッチングをおこなった。メニューは各投手が立ち投げで5~6球を投じた後、捕手を座らせ約10球の全力投球。120キロに迫るスピードを計測する投手も数名いた。
投手志望者全員の投球を見終わった仁志監督は「ある程度のスピードがなければ世界大会で結果を出すのは厳しいのでスピード重視で見ているところはあります。そこにボールの出所のみづらさといったフォームの特色や制球力といった要素が加わる。ルール上、投げられる変化球はカーブのみなので、カーブのキレや制球力も大事なポイントになってきます」とチェックポイントを述べた。
昼食タイムを挟み、午後からは2ヶ所によるフリーバッティング(7球×2セット)。指導者陣が交代で打撃投手を務め、代表候補選手と対峙する方式で打撃メニューは進んだ。「実際に自分が投げて対戦した方が打者の実力はわかります。ゲージの後ろや横から見ると、打球で判断してしまいがちになる」と江尻コーチ。仁志監督も「体の芯が強く、しっかり強く振れる選手なのかどうか。スイングの際に体がよろけないかどうかといった点も重視します」と打者の評価ポイントを語った。
バッティングが終了し、ダウンをしたところでトライアウトの全メニューが終了。最後にホームベース付近でおこなわれたミーティングで仁志監督は受験者全員に対し、次のように語りかけた。
「ここにいる32名の選手たち全員を選ぶことはできません。どうしても代表に選ばれる選手と選ばれない選手が出てきます。残念ながら選ばれなかった選手は、頑張って次のU-15の代表選手に入れるよう、目標を持って日々頑張ってほしいと思っています。今回選ばれた選手は日本代表選手としての自覚を持って、7月の代表合宿にきてください。今日はありがとう」
![トスバッティングをするU-12代表西日本トライアウト生](/img/news/press/20170429_1_3-1.jpg)
![打撃投手を務めた仁志敏久監督](/img/news/press/20170429_1_3-2.jpg)
![指導者陣が交代で打撃投手を務めた](/img/news/press/20170429_1_3-3.jpg)
![フリーバッティングの様子](/img/news/press/20170429_1_3-4.jpg)
![仁志敏久監督が最後に西日本トライアウト生たちにあいさつ](/img/news/press/20170429_1_3-5.jpg)
![仁志敏久監督が最後に西日本トライアウト生たちにあいさつ](/img/news/press/20170429_1_3-6.jpg)
トライアウト後、仁志監督は第4回大会に向けての意気込みをこう語った。
「前回の決勝戦を映像で見ましたが、大変レベルの高い戦いがおこなわれていました。けっして簡単なことではないのですが、今回はぜひ決勝の舞台に立ち、あの雰囲気を代表選手たちに味わせてあげたい。投手を中心とした守りの野球に機動力を加え、常に積極的な姿勢を見せ続けられるチームにしていきたいと思っています」
最終メンバー18名は、4月22日に神奈川県で開催された東日本トライアウト(参加人数31名)の結果と合わせ、決定の運びとなる。