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"世界の野球"【第9回】清水直行 ニュージーランド野球の世界挑戦記「野球よりソフト?」

2015年6月9日

文・写真=元 野球日本代表 清水直行

 ニュージーランドは南半球に位置しているため日本との季節は逆。いま、オークランドは秋を迎えている。こちらの秋と冬には雨の日が多くなるそうだ。 そんなオークランドに、雨の日に重宝するインドアスポーツ施設がある。「Field House」というインドアスポーツ施設だ。個人が運営するこの施設では、利用料金を支払えば誰でも利用できる。NZ野球連盟もお金を支払って練習に活用することもある。この名前のインドアスポーツ施設はオークランドに2店舗ある。ひとつの施設の中にバッティングゲージが4ヶ所ほどあり、見学スペースやスポーツショップも入っている。いわゆる、日本でよく見かける、「バッティングセンター」の室内版のようなものだ。しかし、それほど大きくはなく、天井も十分な高さがあるわけではない。

 施設内は、それぞれの利用目的に対応できるようにネットで仕切れるように設計してある。これは、プールなどで行われる水泳教室で、レベルや内容によって、コースロープで仕切っている感じでイメージしてもらえると分かりやすいかもしれない。

 この時期は、その4ヶ所の内の2.3ヶ所を借りて、7月末に出場するU12の子供たちがバッティング練習とキャッチボールなどをこなす。

 ある日のこと、U12の子供たちが使用している横のゲージでは、一般にこの施設を利用しているのであろう家族や友人たちの集まりなのかが、バッティングマシーンをセッティングしていた。よく観察してみるとそれは「ソフトボール用」のマシーンだった。野球後進国なのになぜ、このような施設がと思っていたが、これで合点がいった。ソフトボールやクリケット、フットボールにも対応している施で、そのために可動式のネットで仕切っているそうだ。むしろ野球で使うほうがマイナーな扱いだ。

 マシーンか飛び出す大きなソフトボール。そのボールを簡単にヒットしていた。女性も混じりながら一緒にバッティングを楽しんでいる。何ら日本と変わらない。家族や友人とバッティングセンターを訪れ、ボールを打つ子供に親が後ろから指導する。指示する親に向かって子供は、「そんなに言うなら打ってみてよ!見本を見せてよ!」と言わんばかりに親にバットを差し出す。こんな光景はいくつものバッティングセンターであるだろう。

 違うことは、まだ圧倒的に「野球」よりも「ソフトボール」「クリケット」の認知度が高いということ。それと、圧倒的に子供よりも大人のほうが、ボールを打っていた時間が長かったことだ(笑)これもニュージーランドらしいと言えばそうかもしれない。

雨の日の室内施設は助かる。ただ、雨じゃなくても平日は室内施設じゃないとなかなか場所を確保できないのも事実だ。野球をやる環境は・・・まだ前途多難である。

清水直行 ニュージーランド野球の世界挑戦記
著者プロフィール
清水直行(しみず なおゆき)
1975年11月24日生まれ 京都府出身。日大、東芝府中を経て、99年にドラフト2位でロッテに入団。2002年から5年連続で規定投球回、2桁勝利を継続し、エースとして活躍。05年は31年ぶりの日本一にも貢献した。04年のアテネ五輪、06年の第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に日本代表として出場。10年から横浜(現:横浜DeNA)。プロ12年間で通算105勝、防御率4.16。現役引退後は、ニュージーランド野球連盟ゼネラルマネジャー補佐、同国の代表統括コーチを務める。

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