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"世界の野球"日本人監督の挑戦「インドネシア代表 外国人監督としての宿命と任務」

2015年10月5日

文・写真=野中寿人

 第27回BFAアジア選手権も終了しましたが、今回は、「外国人監督」について、日本の野球ファンの皆様にお話しをさせて頂きたいと思います。

 まず、外国人監督は各国際大会でのメダル獲得を絶対的な条件とされます(但し、アジア選手権大会、アジア競技大会を除く)。外国人が監督を務める以上、国際大会でのメダル奪取は当たり前のことで、仮にメダル獲得が出来なかった場合は避難や罵声を浴びる運命にあります。つまり、インドネシアの国や連盟からすれば、メダルを獲得するために外国人監督を招聘しているわけで、メダルの獲得が出来なければ招聘した意味がなく、この部分については非常にシビアです。

 外国人監督を使う側に立ってみて見れば、外国人だから国際大会で良い結果を出すことが出来て当然のことと判断して決め付けます。国際大会でのメダル獲得可否については、チーム編成の期間に大きく関係してきますが、国や連盟の予算も絡んできますので、こちら側からの練習期間の要求は無視されます。また、代表チームに入る選手についても、仕事や学校の関係で、こちら意向がままならない場合も多々あります。チームを編成する立場からすれば、これらは最も重要なことなのですが、この様なメダル獲得において、マイナス要因になる部分を全て含んだ条件の中で、メダルの獲得が必須とされます。これが「外国人監督の宿命」です。
 2009年のアジアカップにおいては、チーム編成の為の強化練習は、わずかに1か月のみでした。参戦前の各メディアや野球関係者から問われる質問の中には「金メダル奪取」を決め付けた言い回しが繰り返されます。返答についても弱気な受け応えは外国人監督として許されません。

 野球というスポーツは、一夜漬けで結果が出るような単純なスポーツではありません。それでも結果を出さなければならないのです。そして、1回でも、メダル獲得が出来なかった場合は、即、解任となります。練習期間が1年でも1ヶ月でもメダル獲得が外国人監督には課せられており、1度の失敗も許されないということです。
 また、私は、2011年から2012年の2年間、国代表チームの監督を離れ、地方州底上げの為に、インドネシア国体に出場をする東ジャワ州代表チームの監督を務めさせて頂きました。この時も上記同様に「メダル奪取」が必須とされていましたが、幸いにも3度の国内大会で、全てメダルの獲得をさせて頂きました。仮に、この時、メダル獲得が達成されていなければ、2014年からの国代表チーム監督再復帰は無かったかもしれません。毎回、毎回、国代表チームや州の代表チームの統轄では、ギリギリの挑戦を繰り返しています。

 次に外国人監督の任務についてですが、国際大会でのメダル獲得だけで招聘されたのではなく、インドネシア野球の向上について「どれだけの扉を開き、提供ができるのか?」という、その他の部分での任務をも多く含んでいます。外国人監督の任務は、単に、国際大会での結果だけでは無いとうことです。その中には資金獲得も当然含んでいます。
 他のアジア野球途上国においても(その国々で若干の違いはあるにせよ)大方、インドネシアと同じ様な条件が外国人監督にあてはまります。今後、アジア野球途上諸国で野球の指導をしていきたいと思われている若い世代の方々も多いと思いますが、以上の事を1つ念頭に入れて頂ければ幸いです。

日本人監督の挑戦
著者プロフィール
野中 寿人(のなか かずと)
1961年6月6日生。日大三高野球部在学3年の夏に西東京代表にて全国高等学校野球選手権大会に出場。
その後、日本大学体育会硬式野球部へ進学。日本大学では1年の秋から体調を壊し2年間の休部をし、現役野球人生を終える。大学卒業後は、フィリピン、サイパンなどで仕事をし2001年にインドネシアのバリ島へ移住。2004年からバリ島の子供達に野球を教え始め2005年にリトルリーグを発足。2006年にはバリ州代表監督に就任、また、クラブチームを発足。2007年にはインドネシア代表ナショナルチームの監督に就任。2007年のSEAゲームスで銅メダル、2009年のアジアカップで優勝、同年のアジア選手権大会へ出場。その後、インドネシア代表ナショナルチームの監督を辞任し、地方州底上げの為に、東ジャワ州代表監督に就任。2011年のインドネシア国体予選で準優勝、2012年のインドネシア国体前哨戦で優勝、同年のインドネシア国体決勝大会で銅メダル。そして2014年からインドネシア代表ナショナルチームの監督に復帰をし、2015年の東アジアカップで準優勝。

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