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ボス・モアナロア選手の日本野球への挑戦 「日本から学び、日本独立リーグで活躍するニュージーランド代表主砲」

2016年6月2日

 1999年・ドラフト2位で社会人・東芝から千葉ロッテマリーンズに入団し、エースとして5年連続二桁勝利を記録。アテネ五輪日本代表(04年)、千葉ロッテマリーンズ日本一(05年)、第1回WBC日本代表(06年)など日本を代表する右腕投手として一時代を築いた清水直行氏。
 そんな清水氏は現役引退後の2014年3月、ニュージーランドに渡りBaseball New Zealand 「Assistant General Manager」「Head Of Player Development,WBC」に就任。その様子は侍ジャパンオフィシャルサイトの人気連載「清水直行 ニュージーランド野球の世界挑戦記」にも詳しく記されているが、同時に清水は1人の選手も見い出している。
 ボス・モアナロア~ニュージーランド代表チームの不動の4番。清水が可能性を見いだし、日本行きを勧めた結果、彼は現在、日本の独立リーグであるルートインBCリーグ、新潟アルビレックス・ベースボール・クラブの主軸として活躍している。
 では、彼が日本に渡った経緯とは?ニュージーランドでの思い出と現在、今後の抱負を聞いた。

オーストラリア発、アメリカで夢への第一歩を刻む
 5月中旬。ルートインBCリーグ・新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ(以下、新潟アルビレックスBC)ホームの長岡市悠久山野球場での試合。この日も4番に座った背番号27が、軽やかなハワイアンミュージックに乗って、ネクストバッターサークルからバッターボックスに向かう。ここがニュージーランド代表の主砲であるボス・モアナロアの仕事場である。
 スタンドからは「1発頼むよ~」、「かっ飛ばせ~」「ホームラン、ホームラン」などそのパワーを期待する声。事実、ここまで彼が放った11安打中4本が本塁打、2本が二塁打(5月30日現在)。慣れない異国の地でも、持ち前の長打力は遺憾なく発揮している。
 「16歳でアメリカの地でプレーし始めてから、1つの場所に住み続けているわけではないですから、全然苦になりません。日本での生活は、楽しんでいます。人もいいしね。新潟は日本の中でも食べ物がおいしいと言われているらしいけど、本当にそうだね。ラーメン、チャーシュー、カクニ(角煮)、ギョーザ、メッチャオイシイ(笑)。パワーの源になっているよ」

 そうなのだ。ボスはもともと、ニュージーランドではなく、オーストラリアのシドニーで生まれ育ち、父親の影響で自然と野球に親しんだ。
「間近に父親というスポーツマンがいたので、父親がやっていたソフトボールを、私もやってみて、そこから野球にいきました。父の影響で、ラグビーも少しやっていましたけど。8、9歳の頃に野球を始めて、16歳のときにMLBのボストン・レッドソックスと捕手としてマイナー契約をしたんです」

 最近では日本のアマチュア野球大会にも数多く足を運んでいるMLBスカウト。その情報網はオーストラリアでも例外ではない。この時にボスが得た評価は「パワーと16歳という将来性」。そのころ所属していたリーグでは、結構ホームランを打っていたことも彼の未来を切り開く要因となった。

ニュージーランド代表選出、そして清水直行氏との出会い
 こうして、レッドソックスのマイナーで、高いレベルを経験しはじめたボスにもう1つのチャンスが生まれる。両親がニュージーランド人ということによる「野球ニュージーランド代表」への道。2012年から本格的に国際大会へ出場し始めたニュージーランド代表がボスの存在を見逃すはずはない。当然、代表に名を連ねたボスは緊張と驚きの中で代表の練習に参加する。
「やはり、国を背負っているということで、うれしさとプレッシャーの両方がありました。ただ、ニュージーランドの野球環境は、決していいとは言えない。グラウンドも『できないことはない』くらい(笑)。チームメイトも、打者の方はアメリカのマイナーにいる選手が多くて、ショートの選手はAAAまでいっているくらいレベルは高いけど、ピッチャーはいい選手もいますが、ちょっと速さが足りないですね」
ただ、ここで彼は自らの人生を左右する師匠と出会った。それが清水直行氏である。

 「清水さんとは、台湾で21歳以下の代表の試合があった時に初めて会いました。それ以降、いろいろ教えていただきました。そして、彼が日本でやってみないかと声を掛けてくれた。日本の独立リーグでプレーした方がいいんじゃないか、NPBにも行ける可能性があると言っていただききました。僕も、『チャンスがあればやってみよう』と思っていたので、日本行きを決断しました」
 そして2016年、彼は新潟アルビレックスBCへ入団。主軸として君臨している。

日本野球に対応し、いつか日本野球に勝って恩返しを
 ただ、再び新潟アルビレックスBCにおけるボスの成績に目を移せば、打率は.136(5月30日現在)。持ち前の長打力を発揮する一方、変化球を多く使う日本のピッチングスタイルに苦労する場面も多い。
「年代別代表で日本代表チームとやったとき、バントしてきたり、盗塁してきたり。小技のイメージをしていたたんですが、今こうして日本で野球をやっていますが、そこを身をもって実感しています。ルートインBCリーグの全体レベルはアメリカのレベル的に考えると、1A、2Aくらいですが、ピッチャーはストレートが遅くても。日本は変化球でかわして打ち取りに行く。アメリカやオーストラリアと違うのはその点です」

 しかし、ここに対応しなくてはニュージーランド代表の躍進もない。自身もその対応法を考える毎日を過ごし、その筋道も見えかかっている。
「僕自身はホームランを打ちたい、量産したいという気持ちはもちろんあるんだけど、それよりも今は強くボールをたたくことを意識している。これまで打った4本もそういった気持ちで打った結果、ちょっとズレてもホームランになっているんです。タイミングの感じもスゴくよくなっているので、もう少しバットがスムーズに出てくればもっと打てると思う。ボールをよく見て、強く打てるようにしていきたいですね。パワーは問題ないと思うので、日本のピッチャーのピッチングスタイルに慣れ、うまくコンタクトできるようにすることが大事だと思います」

 だからボスの目標はもちろん、ルートインBCリーグで活躍し、NPBに行くことだ。
「ここで活躍して最終的には、もちろんNPBで活躍したい。NPBは選手の持っている才能やセンスが高い。ピッチャーもうまい選手が多いし、レベルも相当高い。いい投手と言われている選手全員と対戦したいです」

 その先にはさらに大きな夢が。師匠・清水直行氏の国、日本代表・侍ジャパンと対戦して、自分のホームランで勝利することである。
「これまで2回、WBCの予選に参加しているんですけど、いずれもホームランを打っているから、日本戦でも打ちたいですね。今年2月の予選で負けて、2017年のWBC本戦は出られないけど、年代別などのニュージーランド代表チームが出来たおかげで、若手もしっかり後ろからついていきている。アメリカでプレーしている選手もいる。ですからナショナルチームでは、予選を勝ち抜いてWBCの本戦に出ることが目標。もちろん、日本には絶対に勝ちたいですね」

 ボス・モアナロアの優しい瞳の奥には「恩返し」への確かな意思が宿っている。

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