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試合レポート

フィリピンにコールド発進の侍ジャパン18U

2014年9月1日18U

タイ特有のスコールが降り始める中、初回に岸田行倫(報徳学園)の放った痛烈なピッチャー返しが侍ジャパンの口火を切った。「走者を置いたいいところで打順を回してくれたので打ててよかったです」。岸田は、4回に2番峯本匠(大阪桐蔭)のファウルが左モモに直撃するアクシデントがあったが、その後も直訴して3安打の活躍でチームの好発進を呼び込んだ。

第10回18Uアジア選手権大会がついに開幕した。日本代表の予選ラウンド初戦はグループ1のフィリピン戦。第1試合の終了後に行われた開会式には強い日差しも出ていたタイ郊外のシリキット球場だったが、日本戦が行われた第2球場の上空には徐々に黒い雲が広がった。1回表のフィリピンの攻撃が始まる頃には大粒の雨が降り始めた。

日本代表は今大会の柱と期待される高橋光成(前橋育英)が先発した。高橋広監督がもっとも重視する決勝トーナメント準決勝に向けての大事なマウンドで、力強いストレートで初回を三者凡退に抑えて攻撃に勢いをつけた。

その裏、日本代表が高橋の作った流れに乗った。1番の脇本直人(高崎健康福祉大学高崎)がフィリピン先発の変則サイドスロー・ディアラドの左を鋭く抜くセンター前ヒットで出塁すると、牽制悪送球で1死3塁となって冒頭の岸田のヒットで先取点を奪った。

初回以降も順調にアウトを重ねた高橋は5回を投げて被安打2の無失点にまとめた。国際大会は昨年の18Uワールドカップで経験済みだが、独特のストライクゾーンには今回も驚かされた。「(ストライクゾーンの範囲が)読めなかったです。日本の審判の方だと投げていけば分かってきますが、判定がその都度違っていました」。それでも、無失点に抑えたことで、「まずは良かったです」と安堵の表情を浮かべた。

相手のフィリピン代表チームは小柄な選手が多く、この試合3失策とミスもあったが、元気よく声を出すチーム。日本代表の強烈な打球に体を張って前で止めてアウトにするシーンも何度かあったが、プレースタイルは全体的にマイペースそのものだった。高橋広監督は「なかなか打席に入ってくれなかったですね。日本代表のスピード野球とリズムが合わなかった」と苦笑いした。

試合は初回に3点を先制した日本代表が攻撃の手を緩めず、5回を除く全イニングで得点を挙げて6回裏までに11点をつけた。そして6回裏から登板した2番手の森田駿哉(富山商業)が7回表も3人で抑え、7回10点差以上の規定を満たした日本代表がコールドで初勝利を飾った。

高橋監督は日本代表の初勝利について「開会式も思っていたより長くて試合開始が遅れましたが、国際大会は色々あります。そんな中でまずは本来の野球ができました」という感触を得たことを強調した。明日9月2日も同じく第2球場で朝9時(日本時間11時)からスリランカ戦が控えているが、「明日も自分たちの野球をやるだけです」と答え、国内合宿から掲げていた守備とスピードを生かした野球に意欲を燃やした。

試合を終えて宿舎に戻る選手たちの表情も自信に満ち、決勝トーナメント進出へ向けて勢いのつく勝利となった。

インタビュー動画(先発5回無失点に抑えた高橋投手)

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