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野球日本代表ニュース

北京オリンピック・野球日本代表 帰国記者会見

2008年8月24日、北京オリンピック野球日本代表チームが帰国し、成田にて会見を行った。会見には星野仙一監督、田淵幸一コーチ、山本浩二コーチ、大野豊コーチ、宮本慎也キャプテン、上原浩治投手キャプテンが出席し、本大会で4位という結果について報告した。

<星野監督 挨拶>
この1年8ヶ月、メディアのみなさんに大変盛り上げて頂き、期待され、その期待に応えられなかったということは、本当に野球ファン、日本のスポーツファンに申し訳ないという思いで一杯でございます。
けれども、選手たちは日の丸を背負って必死の思いで食らいつき、戦ってくれたと、みなさん画面を通じてお感じになられたことと思います。ただ、結果がこういう結果で、オリンピックの難しさというか、オリンピックでは”強いものが勝つんじゃない、勝ったものが強いのである”ということをしみじみと実感した北京でございました。
そういう意味では、たまたま日本の野球が、この時期に体調・技術を含め、ベストではなかった。こういうことは監督である私の責任です。本当に、みなさんに応援してもらいながらこういう結果になったということは、責任者として大変申し訳ないと感じております。

<宮本キャプテン 挨拶>
まず、ご声援して頂きましたファンのみなさんに、お礼というか、言いたいことは、期待に応えられずメダル無しで帰って来ることになりまして大変申し訳なく思っております。若い選手が何人もいましたので、次に向けて僕らの悔しさというか不甲斐なさを後輩たちが感じ取って、世界に通用する日本野球を世界に見せてもらいたいと願っております。
応援してくださったみなさんに、本当に申し訳ないという謝罪の言葉と、ありがとうございましたというお礼の言葉を送らせて頂きたいと思います。

<上原投手キャプテン 挨拶>
手ぶらで帰ってきて本当にすみませんでした。今回、全くメダルも取れず、5敗という負け越しで帰ってきたこともそうですけれども、国際大会で勝つ難しさというのは、これでみんなわかったと思います。来年以降も、まだこういう国際大会があるので、この負けを今後どう活かしていくかが大事だと思います。これから若い世代に良い選手が出て来ているので、この負けを良いきっかけにして日本球界が盛り上がっていけばいいなと思います。応援してくださった日本国民のみなさんにはすみませんでした、とそれだけ言いたいです。

<田淵コーチ 挨拶>
昨日、アメリカに負けたときに、最初に頭に浮かんできたのは、悔しい、残念、そういう気持ちで一杯でした。その後に思ったのは、いまみなさんが言ったように、国民のみなさんが応援してくれたのに、結果が出せなかったという悔しさも増してきました。そして、私のバッティングコーチとしての役目として、国際試合のひとつのフォアボールであり、1本のヒットであり、ここで1点取るという気持ちが出てこなかったかなと。それが一番悔しいです。やはり、これだけの星野JAPANの形をつなげることができなかった。いいところまでは行ったんですが、接戦で勝たなければ意味がない。だからこれから、底辺の子どもたち、これからの日本の野球を背負っていく子どもたちに、どういうコーチをしたらいいかということを私はいろいろ考えました。国際試合というものを考えたら、キューバ、韓国みたいに、来た球を呼び込んで打つ。そういう下半身、手首、二の腕の強さ、そういうものを考えて、これからもしこのような機会があれば、他の国と戦って今度は良い結果を出したいと思っています。最後に、本当にお詫びするしかありません。本当にすみませんでした。

<山本コーチ 挨拶>
声援して頂きました国民のみなさん、大変申し訳ない気持ちで一杯でございます。そして、また悔しさも一杯でございます。短期決戦の難しさ、そして準備を含め、また故障者を含め、チームをいい内容で北京に入れなかったことが心残りであり、責任を感じております。ご声援ありがとうございました。

<大野コーチ 挨拶>
大きな期待を背負いながら、メダルという目的に向かって戦ってきましたけれど、メダルも取れない状況で帰ってきたことは、本当にみなさんに対して申し訳ないと思います。前回のアテネの雪辱をという思いで戦いましたけれど、選手は非常によくやってくれたと思います。また、私、投手コーチを担当して投手陣は非常に頑張ってくれたと思うんですが、結果を見てわかりますように、上位チームに対して、もうひと粘りなかったかと思います。このイニングを抑えれば、ここをがんばれば、というところを抑えきれなかった。そういうちょっとした隙、また弱さが出た戦いだったと思います。今後こういうことを経験して、選手たちは大きく成長して欲しいと思いますし、技術とか体力だけじゃない目に見えないタフさ力強さというものが身についてくれればな、という思いが強いです。こういう状況で帰ってまいりまして、みなさんに申し訳ないなと頭を下げるしかございません。どうも申し訳ございませんでした。

質疑応答

<Q>
星野監督にお伺いいたします。厳しい結果に終わって一日経って、どんなことを考えながら日本に戻ってこられましたでしょうか?

<星野監督>
相当の批判を浴びるだろうなと。飛行場に着いた途端にフラッシュの雨嵐ということで、これはもう覚悟していましたし、それだけ我々野球チームに対して、そういう思いが強かったという裏返しだろうなということで、この席にいる人に「申し訳ありませんでした」という言葉を言わせる私は情けないなという思いで一杯です。仲間を含めて、選手を含めて、みんなに申し訳ないなと思います。もっともっと良い会見であればよかったなという思いです。

<Q>
敗因についてはいろいろな面があると思うのですが、星野監督が考える一番の要因はどこだったでしょうか?

<星野監督>
敗軍の将、兵を語らずと言いますし、ひとつひとつあそこはどうだった、ここはどうだったと私の立場で言ってはいけないし、その時々の選手にはきちっと注意はしていますし、それを野球人生に活かしてくれればという思いです。

<Q>
予選から決勝トーナメントを通じて、なかなか日本らしい野球ができませんでした。ひとつポイントになった試合があるとすればどこだったでしょうか?

<星野監督>
初戦でしょうね。初戦で、バッターがストライクゾーンに不信感というか恐さというか、そういうものを感じた予選だったと思いますね。

<Q>
ストライクゾーンのこともそうですし、国際試合を戦う難しさを星野監督はどのようにお感じになられましたでしょうか?

<星野監督>
同じ野球ですからそんなに難しくはないんですけれども、いろんな意味の環境を含めて、いま大学生や社会人がいろいろ世界に出てやっております。そういう国際試合をたくさん経験して、力をつけて欲しい。要するに経験ですね。別に日本の野球がたまたま負けましたけど、私は決して選手たちが弱いとは思いませんし、隣の韓国が金メダルを取ったわけですし、互角に勝負しているわけですから。どっちかが勝ちますし、どっちかが負けます。その負けになにかが足りなかったとするなら、オリンピックに対する思いだとか、野球に対する思いだとかが向こうの方がひょっとしたら強かったのかもしれない。そういう部分を終わってみれば考えますね。

<Q>
上位3チームに勝つことができませんでしたけれども、力の差というのは星野監督はどうみましたでしょうか?

<星野監督>
力の差はね、私はそんなに無いと思います。

<Q>
それはどうしてでしょうか?

<星野監督>
長い間野球をやっていますから、そういう意味ではわかります。

<Q>
気持ちということでしょうか?

<星野監督>
それも含めてですよ。決して選手は気を抜いていたわけでもないですし。短期決戦の難しさというものは、そこへ最高の体調、最高の技術や気持ちがうまく乗れなかったという原因は私にあるでしょうね。

<Q>
日本の野球はこんなもんじゃないという方も大勢いらっしゃると思います。ファンの悔しい思いというのはどんな形で?

<星野監督>
いまは何を言っても言い訳に聞こえます。でも、私が冷静に、監督という立場を離れるわけにはいきませんけど、そのなかで客観的に見ますと、決して日本は弱くはありませんし、負けはしましたけど非常に日本では盛り上がってくれました。その悔しがらせてしまった原因というのは私にありますけども、決して弱くはありません。

<Q>
キャプテンの宮本選手にお聞きします。アテネ大会のときもストライクゾーンというのは日本の弱点じゃないかという話が出ていたと思います。それは今回もまたひとつ要因になったというところで、アテネと北京を比較してストライクゾーンで違ったところはあったのでしょうか?

<宮本キャプテン>
いえ、特別無いと思います。審判それぞれの違いですので、それだけだと思います。

<Q>
星野監督にお伺いしたいと思います。ダルビッシュ投手を初戦に投げさせた後、準決勝で使うと私たちは聞いて、TVからも伝わってきたのですけれど、ダルビッシュ投手を準決勝で登板させなかった理由というのはどこにあるのでしょうか?

<星野監督>
杉内が完璧なピッチングをしてましたから。あの時点でTVで本当のことは言えません。「なぜ投げさせなかった」「約束したのに」と言われても困ってしまうのですけれど、決勝、準決勝でロングリリーフとして使うつもりだったので、アメリカ戦で2イニングを投げさせたというのが実状です。

<Q>
では、そのときの状態でダルビッシュ投手を先発ではなく後ろで使おうという判断だったということでしょうか?

<星野監督>
そうですよ。はい。

<Q>
3位決定戦が終わったあと、「別の世界で野球をやっている感じだった」というコメントが印象的だったのですが、それを具体的に教えて頂けませんでしょうか。

<星野監督>
それはね。何を言っても言い訳になりますから、またゆっくりお話ししましょう。

<Q>
宮本キャプテンにお伺いしたいのですが、10日間で一番なにを感じたか、それを教えてください。

<宮本キャプテン>
認めたくはないですけれど、僕は準決勝の韓国戦でライトの選手が最後のフライを捕った後、うずくまっている姿を見たときに、正直に思いの差だと感じました。その思いの差を後輩たちが感じ取って、日本の野球のレベルをどんどん上げていってもらいたいと思います。

<Q>
星野監督にお伺いしたいと思います。短期決戦の難しさというところで、各所の協力があるとすれば、どういうところを改善して臨みたかったでしょうか?

<星野監督>
体調を含め、ペナントレースの最中ですからみんなしのぎを削っているので万全で来れない選手もいます。そこで合宿期間中にきちっとベストに持っていけなかった私に原因があると思います。