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コラム 金メダルへの道

2008北京大会

星野ジャパン、決戦の地へ

8月10日、星野ジャパン一行が決戦の地・北京へと乗り込んだ。

直前に行われたパ・リーグ、セ・リーグ各選抜チームとの強化試合では苦戦を強いられたが、日本にいる間に“ウミ”を出し切ったと思えばいい。目指すは、金メダルのみだ!

星野仙一監督以下、北京五輪野球日本代表が8月10日、決戦の地へと旅立った。現地での公式練習を経て、13日のキューバ戦から、いよいよ金メダルをかけた熱き戦いが始まる。

星野ジャパンが直前合宿をスタートさせたのは8月2日、本当に直前だった。1カ月も、それ以上も前から代表チームとして練習を重ね、ほかの出場国と前哨戦までしているところがあることを考えれば、あまりに短期間である。しかも、合宿開始早々に村田修一が風邪で緊急入院。西岡剛と川ア宗則も故障で1日、練習を休むなど、ただでさえケガ人の多い野手に心配の種が増えることとなった。

しかし、東京ドームで行われたパ・リーグ選抜(8日)、セ・リーグ選抜(9日)との強化試合で首脳陣やファンを不安にさせたのは、むしろ投手陣のほうだった。8日は6対4で勝ったものの、先発・ダルビッシュ有から涌井秀章、杉内俊哉、藤川球児、岩瀬仁紀、上原浩治の6人のリレーで、3者凡退のイニングはゼロ。これには星野監督も「ちょっと締まりのないゲームだった。3者凡退がないまま勝ったのなんて、監督生活で初めてじゃないか」と自気味に言うしかなかった。

さらに翌9日の試合では、2番手・川上憲伸と3番手・田中将大が大荒れで、2人あわせて11失点……。特に川上は一死も奪えないまま打者一巡の猛攻を許してしまった。昨年12月のアジア予選で中継ぎとして貴重な働きをした川上の大誤算を受けて、試合後の記者会見では「投手起用そのものの再考もあり得るか」との質問が飛んだが、星野監督は「憲伸は気合で投げるタイプ。北京に行ったらガラッと変わるはず」と、周囲の不安を一蹴してみせた。

この2試合で収穫がなかったわけではない。9日に先発した和田毅は3回を1安打無失点5奪三振に抑え、「パーフェクトに近い仕上がり」と指揮官を喜ばせた。また、シーズンでは背信投球が続き二軍調整まで強いられた上原も、万全ではないものの復調気配。藤川、岩瀬との強力ストッパー3人衆は、北京でも機能してくれそうだ。

野手に目を向けると、相手投手がイニングごとに交代するという難しさのなか、初戦では5回に見事に打線がつながり、4得点。また8日には里崎智也が、9日には村田が、それぞれセンターへの特大アーチを放った。国際試合で一発に期待し過ぎるのはよくないのだが、2人は気分良く大舞台に臨めるはずだ。四番・新井貴浩も2試合で犠飛による打点を挙げている。


8月9日、セ・リーグ選抜との強化試合(東京ドーム)終了後、ファンに「決意」を述べた星野監督ら日本代表は、翌10日に北京へと旅立った。(写真=榎本郁也)

代表チームとしての実戦機会が少なく、しかも日本での最終戦が2対11の大敗とあって、星野監督は「ちょっぴり不安な気持ちで北京へ参ります(苦笑)」と言って記者団を笑わせたが、直後には「でも、これくらいがちょうどいい。この2試合で野球の怖さがあらためて分かったと思う。選手には目的意識をしっかり持って、一球もおろそかにするな、すべて意味のあるボールなんだと、もう一度、認識させます」と表情を引き締めた。

9日の試合終了後、グラウンドで行われた壮行セレモニーで、星野監督はファンに向かってきっぱりと言った。

「北京では、きょうのようななゲームはしません! 心を一つにして、日本の野球をしっかりと世界に見せ付けます。皆さんに必ずいい報告ができるよう、必死に頑張って参ります」

いい報告それは、金メダルしかない。

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