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コラム 北京への道

2008北京大会

第16回 豪華! チーム星野が韓国プロを視察

星野監督以下、日本代表チームのコーチ陣がそろって韓国プロ野球を視察した。お目当ての選手を全員チェックできたわけではないが、敵情視察も進み、いよいよ実戦モード突入だ。

日本代表チームの星野仙一監督、田淵幸一ヘッド兼打撃コーチ、山本浩二守備走塁コーチ、大野豊投手コーチがそろって韓国を訪れ、現地のプロ野球を視察した。これまでもスコアラーからの報告は受けていたが、実際に自分たちの目で確かめることにより、感覚的な情報までインプットするのが目的だ。

7月6日に韓国入りした一行は、その夜、早速、サムスン対斗山のゲームを観戦した。球場入口で星野監督を出迎えたのは、サムスンを率いる宣銅烈監督。96年から4年間、中日に在籍し、星野監督の下で抑えのエースとして活躍したピッチャーだ。いわば二人は?師弟?関係。しかし、宣監督は韓国ナショナルチームのヘッド兼投手コーチでもあり、12月に行われる北京五輪アジア地区予選では強力なライバルとなる。

「星野野球を知り尽くした宣氏が相手なのは、やりにくいのでは?」との報道陣の質問に、星野監督は「その星野野球、日本の野球を韓国に持ち帰って2年連続優勝したのは、私が優勝したようなもの。うれしいですよ」と05、06年に韓国プロ野球の頂点に立った宣監督を称賛。一方の宣監督は、「星野監督とは師弟関係だけど、対戦するときは最善を尽くしたい」と、一歩も引かない覚悟を示した。

2人はその後、グラウンドに出て、ナショナルチームの監督でもある斗山・金卿文監督にあいさつ。星野監督と金監督はがっちりと握手を交わし、健闘を誓い合った。

ゲームは大味な内容となり、注目されたサムスンの強力リリーフ陣の登板はないかと思われたが、9回表、セットアッパーの権五俊とクローザーの呉昇桓がマウンドへ。これには、あきらめかけていたジャパン首脳陣も「宣監督がサービスしてくれたのだろう」と笑みを浮かべた。

その権から本塁打を放ったのは、斗山の四番・金東柱だ。この日、2安打2打点の活躍の金に、田淵コーチは「ナショナルチームの四番を打つのではないか。非常にパワーがある」と要注意マークをつけた。

翌7日は2班に分かれ、星野監督はLG対ハンファを視察。韓国プロ野球総裁(コミッショナー)・辛相佑氏にあいさつした後、試合を観戦したが、心はすでに翌日登板予定の柳賢振に行っていたようだ。柳は昨季、18勝6敗、防御率2.23の成績で新人王とMVPをダブル受賞した若き左腕。アジア地区予選では日本戦に登板してくる可能性も高く、「気合を入れて、穴が空くほど見る」とのコメントを残して球場を後にした。

一方、3人のコーチ陣はSK対ロッテを観戦。一番の注目は昨季の三冠王、ロッテ四番の李大浩だったが、2回裏の守備で負傷退場してしまう。1打席しか見ることはできなかったが、その打席でライト前ヒットを放っており、田淵コーチは「ホームランバッターの割に柔らかい」と評価した。

韓国視察最終日は、いよいよ柳が先発登板。チーム星野はLG対ハンファの一戦を文字通り、食い入るように見つめた。しかし、柳を見るのは5試合目という三宅博スコアラーが「きょうが一番悪い」という出来で、6回途中、6安打2失点で降板。得意のチェンジアップは少なく、ボールが先行する場面も多かった。星野監督は「いいボールと悪いボールがはっきりしていたが、19歳であれだけ投げられるのは末恐ろしい」と高い評価をしつつも、走者を背負ったときの投球などに攻略の糸口を見つけた様子。3人のコーチは、「いいときはもっと真っすぐに伸びがあるはずだが、さすがは韓国NO.1の左腕だと感じた」(田淵)、「きょうのピッチングをうのみにしてはいけない。投げ方も球筋もいいものを持っている。今が底だろう」(山本)、「若くてムラがありそうだが、それだけに、勢いに乗ると怖い。持っているものは素晴らしいと思う」(大野)と、一様に警戒を強めた。

3日間の韓国視察を終えた一行は、翌9日に台湾へ移動。もう一つのライバル国も徹底研究するつもりだ。

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