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"世界の野球”ヒマラヤを北に臨む国ネパールの野球 第4回「野球指導員、ネパールでの活動」

2015年10月15日

文・写真=NPO法人ネパール野球ラリグラスの会(小林 洋平)

 第2回の記事にも書いたとおり、ネパール野球ラリグラスの会では本年4月に野球指導員をネパールに派遣する予定であった、しかし、派遣前日に起こった大地震の影響で、当面は派遣を見合ることとしていた。その後、現地の状況も確認した上で、改めて短期間の派遣を行った。今回はその野球指導員のネパール滞在中の活動について紹介する。

 今回の滞在では、パタン、バクタプル、ドゥリケルという3つの地域で活動を行った。現地の野球は、日本のような「野球部」ではなく、やりたい人がやりたいときにグラウンド(空き地)に集まってくる「野球同好会」といった感じだ。
 練習前のミーティングで、普段はどんな練習をしているかを問うと、キャッチボールのみと答える者もいた。ウォーミングアップやクールダウンは、第3回で紹介した中国のMLB発展センターでコーチング研修を受けた2人の指導員が指導済みだったが、参加者たちは真似をして身体を動かしているだけで、どこの筋肉を意識すべきかなどを理解せずに行っていた。

 パタンでの練習では参加者から守備時の挟殺プレーや走塁の細かい技術などを教えてほしいと声が上がった。しかし、彼らのレベルではこれらの練習は意味が無い。なぜなら、キャッチボールではまともに投げられない、走塁では一塁への駆け抜けを知らず、ベース上で急停止するなど一から指導する必要があった。
 声を出しながら全員で足を揃えてのランニングや、練習前と練習後のサイキングアップ、正確に投げるための短い距離での多様なキャッチボール、本塁から手でボールを転がして行う守備練習、ベースランニングなど、基礎的なことを行った。
 この練習の意図は、基礎レベルのアップとともに「野球がもっとうまくなりたい」という想いを持ってもらい、継続的に練習に参加してもらうことであった。日本と違って国内大会などが盛んではないネパールでは目標が持ちにくく、モチベーションを保つのが難しいと感じた。日々の練習で自分のレベルアップを感じてくれたのか、参加者は日に日に増え、皆、真剣な目になり、私に指導を求めるようになった。指導には日本で作ったネパール語の野球のルールブックも使用した。
 ドゥリケルとバクタプルの学校では、全く野球に触れたことのない6年生から9年生を対象に授業の時間をお借りして動画などを使って野球の紹介を行った。これにも前述した中国のMLB発展センターで研修を受けた2人の指導員が帯同した。ネパールで野球を教えるにはデモンストレーションが必要だ。また、言葉の壁もある。そんな中で彼らの力は本当に大きかった。これからの野球の広がりにおいてネパール国内のコーチ数の増加、指導力の向上も必要だと認識した。
 ネパール国内で野球の道具は生産されておらず、ほとんど日本からの寄付で賄っている。キャッチボールやノックの時は、グローブをみんなで交代で使っている。また、バットやボールも限られた数の中で練習している。自由に使えるグラウンドや広場も無い。しかし、子供たちは目を輝かせながら、彼らにとって「新しいスポーツ」である野球を楽しそうにやっている。子供たちになぜ野球をするのかインタビューをすると、

 ネパールにない野球でプロになってパイオニアになる!」
「プロ野球選手になってネパールを有名にしたい!」
「プロになってお金をたくさん稼ぐ!」
などの回答があった。一歩ずつだが、大きな夢に向けて進んでる。

 ネパールのプレーヤーたちは今年12月にネパール野球ラリグラスの会が主催する「ネパール震災復興支援野球大会」に向け、練習を積んでいる。今回指導をした「素人」のうちどれだけが「野球選手」となってくれているだろうか。楽しみでならない。

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